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【霞ヶ関の人の生態❸】霞ヶ関役人のファッション事情

国会中継に映り込む役人を見て、「地味で無個性なスーツ集団」というのが霞ヶ関役人のイメージではないでしょうか。

たしかにそうです。。。

丸の内や大手町にいるような、テカテカの高そうなイタリアスーツを着ている人は誰一人おりません。

表参道や六本木にいるような、Tシャツにジャケット、おしゃれヒゲ、マッシュルームカットの丸めがね、といったデザイナー系おしゃれ男子も誰一人として生息しておりません。

しかし、よく観察すると、省庁ごとにそれぞれファッションに個性があるように感じます。多分それは、それぞれ仕事相手になる人が違い、その人たちにある程度合わせた格好にしたり、影響を受けているのではないかな?と思うところです。

女性の服装はデフォルトがないので、比較的自由な印象です。女性も役職のある人たちは地味なスーツが多い印象ですが、若手の人や事務補佐さんは、丸の内OLかというくらい、おしゃれな美しい人もいます。ジーンズやノースリーブじゃなければOKぐらいの感じです。
国会とか会議になれば、ジャケットを着れば切り抜けられます。

面白いのは男性ファッションの微妙な違い。この4年で色々な省庁の人たちと出会い、ファッションチェックしてみました(自分調べ)。

まずは、厚生労働省。
圧倒的な「はるやま」「あおやま」ファッション。特におしゃれには頓着していないのがわかります。仕事相手も県庁、医療機関、福祉機関など地味なところが多く、「高そう」なファッションは印象が悪くなりそうです。腰が低いのが大事で、地味なファッションも、警戒されないための戦略の一つのような気がします。過重労働で仕事終わりに遊びに行くこともないので、おしゃれは必要ないのかも知れません。(自分調べで)若白髪の人が多い印象。

次に経済産業省。
厚生労働省とは対極のおしゃれ役人が生息しています。いかにも高そう!な服装はしていませんが、野暮ったくもない、国産のスーツを着ている印象です(BEAMSとかUnited Arrowsくらいか)。女性もおしゃれな印象で、省内は役所?と思うくらい、比較的洗練されています。ほどほどにおしゃれ、一番モテそうです。企業を相手に仕事をするからか、イノベーションとかBtoCとか横文字で話す人が多い印象。

環境省
ファッションは絶対的にゆるいです。年中クールビズ推奨で、ネクタイも年中必須ではありません。襟がある服装であればいいので、かりゆし、アロハ、ポロシャツ何でもこいです。靴もスニーカーを推奨されています。なので、一番ゆるい格好をすると、アロハシャツ+チノパン+スニーカーという、リゾートファッションで通勤できます。(プラス最近ではエコバック)。そこまでラフな人はまれですが、ほんわか、まったり、穏やか系ファッションと性格の人が多い気がします。

農林水産省
環境省ほどではないですが、穏やかユルめファッションか、厚生労働省のような野暮ったいファッションの人が多い印象。なぜか方言が強めな人が多い印象。

財務省
ファッションの野暮さは厚生労働省とイーブン。しかし、なぜか圧倒的な圧を感じる人が多い印象。お金を扱う省庁だからか、あえて?高そうな格好はしていない。

警察庁
スリーピースのスーツに角刈りがデフォルトではないかというくらい、ベストやサスペンダー率が高い。体育会系の年功序列が染みついており、規律正しいけれど、ちょっと一緒に働くのは息苦しい。ほぼ東大出身者だけで構成されているらしく、結束力が強い印象。一緒に働いていたとき、年休をとるのにいちいち理由を言わされるのはイヤだった・・・

他の省庁とは係わることがまだ少ないので、なんとも言えないですね。
ファッションも言ってみれば擬態で、TPOに合わせて変化するものであり、私服はおしゃれな人もいるのではないでしょうか。

最近、アフロ頭の霞ヶ関の中の人を見かけ、なぜかガンバレ!と応援したくなりました。