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所感 ヒトデの心

昔読んだ生物学者のエッセイに人は概念を2つに分けるのが好きだと書いてあり、それが大変印象に残っています。

例えば「きのこの山か、たけのこの里か、貴方はどちらが好きか」のように、本来なら必要のない場所に線を引くのは人がよく陥りがちな思考の罠であり、その対立を煽るのは初歩的な詐術です。

そのエッセイでは、概念を2つに分けたがる理由は人間が左右対象だからではないか、ならばヒトデが文明を持ったら概念を5つに分けるのではないかと思考が展開し面白かったのですが、それは本当かどうかは抜きにしても確かに人は概念を2つに分けて考える癖があるように思います。

平均化訓練において、2人で組みを作り、互いの力のぶつかりを頼りに体操を導くことがあります。
その時しばしばこの話を思い出すのですが、では5人で押し合いを作り体操を導くときには、文明を持ったヒトデの心に少し近づいているのではないか、なんて思います。

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