自己完結で終わらない

自分が楽しむことが大切だ、とか、自分のことに集中すればいい、とか、これは確かに真理です。
しかし、その言葉をそのまま信じると自己完結的になり過ぎるように感じます。
無反省に生きるのは人生を生きる上でひとつの解法ですが、ここに色々な迷いを感じる人はとても多い印象を受けます。
「反省しなくていいよ」という囁きは心地よい誘惑かもしれません。
しかし、そうやって無反省に生きる上で捨てなければならない繊細さや甘さをいったいどうするのか、そこには強い葛藤が生まれます。

平均化訓練において、さらにその理解を深めようとするならば鍛錬と共に観察の大切さが立ち上がってきます。
鍛錬も観察も、どちらも薄紙を積み重ねるような仕方でしか身につきません。
アイデアひとつで見方が変わることはありますが、しかし、観察を行う主体はそのアイデアではなく自分自身だからです。

平均化訓練はどうしても自己完結では終わらせてくれないところがあります。


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