エッセイ: 祈りと夢について。

 何年もの間、詣る、という行為をしていない、何度か神社仏閣に足を踏み入れてはいるが。不思議なことに、明確に無神論者を自認する以前の幼少期から、祈る、という行為に対して抵抗がある。
 先月の祖父の葬式のときも、終始自分は一体何をしているのか、という違和感を拭いきれなかった。自分が死んだら、葬式などしてほしくない。それに使う時間とお金を自分や社会のために役立ててほしい。
 どうやら、人知を超えたなにものかの存在を頑なに否定したいようである。おそらくそれが私にとって生きる希望なのだろう。

 あまり関係ないようで実はかなり関係あるのかもしれないけど、生まれてこのかた、夢を覚えていたことがほとんどない。1年に5回くらいしかない。しかも覚えていたとしても極めて断片的である。誰と一緒にいたか、なんとなくの色と音、くらい。ストーリーと呼べるほどのものは残っていない。感情は強く残る。それで、いろいろ思い出して、目が覚めたままベッドの中に1時間くらいいたりする。

 みんなはどのくらいの頻度で夢を覚えてる?

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