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2019年の音楽で特によく聴いていた10選

よく聴く音楽と言えば、有名どころのボカロ曲とちょっとだけアニソン。さほど音楽が好きという訳でもなく、無意識に知ってるポピュラーソングがちらほら。
そんな幼少期を過ごしてきた僕は、友達の誘いでカラオケに行くようになり、米津玄師の曲が音域的に歌いやすいと分かり、RADWIMPSなどを歌うと盛り上がると知り、少しずつ、着実に、音楽が好きになっていった。みんなと違う音楽を聴きたい天邪鬼精神から感性の反乱βのタグのついた曲を聴き漁ったり、ニコニコ動画から飛び出てgroup_inouを知り、yahyelを知り、D.A.N.を知ったあたりでもう完全に音楽大好き人間になってしまっていた。大体3年前の話である。
あれからレコードプレーヤーを買ったり、ギターを買ったり、マイクを買ったり、自分の周りは音楽だらけになった。そして2018年、サブスクリプションを始めた。
音楽は加速し、2019年は自分史上一番音楽を聴いた年になった。多分来年は記録を更新するだろう。


(ほぼリリース順でお届けします)

(僕はAppleMusicで聴いていますがこういうリンクはSpotifyの方がよく見るのでSpotifyのものを置いておきます)


Toro y Moi - Outer Peace

邦楽ばかり聴いているので洋楽もいっぱい聴こうと意識的に聴いていたのですが、これは特に自分好みでヘビロテしていました。Tiny Desk Concertも良かったです。リズム隊が心地よくて、ダンスミュージックとしても歌モノとしても成立するような絶妙なバランス。


AAAMYYY - BODY

Temparayの新譜も良かったけど、これは特に衝撃でした。聞くところによるとまさかのメイドバイiPhone!!例えば諭吉佳作/menさんだったり、iPhoneでほぼ完結させるような作曲はポピュラーになりつつあるのかもしれないけれど、聴いた当初はそんなことは知らなかったのでここまで出来るのかと感動しました。
そして衝撃ポイントはもう一つあります、それは圧倒的な歌メロの良さ。一回聴いたらもう忘れないようなフックを多分に含んだ、それでいて自然で流れるような、天性の才能と思われるメロセンスが存分に発揮されています。さらに少ない音数のオケと気だるげだけど濃密なボーカルが丁度よく聴いていて飽きも疲れもしない完ぺきなバランス。最高。


んoon - Body

こっちのBodyも良い。楽器構成はハープがいること以外は普通なのに、んoonだけの特別な音世界、詩世界が広がっていて、 MVの通り窓の外で雨が降る気怠い午後のようなメロウなサウンドが気持ちいい。
前のEPも最高です。


スカート - トワイライト

(見た目以外は)全く癖のない、ザ・Jpopとも言えそうな聴き心地。それなのに「氾濫してる大衆音楽」に聴こえないのは澤部さんの哲学(https://www.cinra.net/interview/201811-skirt)が存分に練り込まれているからでしょう。ふとした瞬間に口ずさんでしまうような、アコギを手に入れたら弾き語りたくなっちゃうような、そんなアルバムです。


パソコン音楽クラブ - Night Flow

DREAMWALKが完ぺきに良かったのでLPを予約していたのですが、実際聴いてみると完全に期待を上回ってこられたので腰を抜かしてしまいました。記憶の片隅にあるノスタルジーを搔き集めてプレスしたような前作とは違い、もっとリアルにフォーカスしたありふれた(でも特別な)夜の動態のエモが完全に音楽に変換されています。曲単位でももちろん良いのですがやっぱりアルバムを通して聴くとアンビエントからのhikariの流れでおしまいになってしまいます。圧倒的マスターピース。hikariあれ、Maltine Records...


あだち麗三郎 - アルビレオ

ceroのサポートとして知っていたのですが、ソロもバチバチに最高でした。夢と現実の狭間をさ迷うようなやさしい夏の空気感。夏の化身は2019のサマーチューンとしてSummerSoulなどと共にヘビロテしていました。


ずっと真夜中でいいのに。 - 潜潜話

正直秒針を噛むがめっちゃバズってる時はどうせセオリー通りにベースがスラップしてラスサビは転調なんだろ、と完全に見限っていた(天邪鬼なので)ずとまよ。聴いてみたら案の定そんな感じ。でも、悔しい、良い。詰め込めるだけ詰め込んだみたいな展開、隙あらば俺が俺がと主張してくる楽器やボーカル、とにかく聴いて飽きないし、気持ちいいし、楽しい。何となく奇を衒ってヒットチャートを敬遠していた僕にあ、音楽って楽しければ良いんだ、と教えてくれたアルバム。ライブ動画もめちゃめちゃ楽しそうで最高。


長谷川白紙 - エアにに

はい優勝。
前作のEPもめちゃめちゃ良くてかなり聴いていたですが、それでも、眼球がぶっ飛んでしまいました。Jazz(たぶん)に由来する難解なリズムやコードワークだったり乱高下を繰り返すメロだったり溶けたような歌詞だったり、ひとつひとつの要素が特徴的。それなのに何故か気持ちよく聴ける。全部の要素が超高温で完全に融解して、混ざり合って、その深奥には僕らが聴きなれたポップスと同じ魂が実装されている。これが令和の時代の幕開け、音楽のネクストステージ。


Men I Trust - Oncle jazz

タイトルの通りジャズを基調とした浮遊感のあるチルさ。作業やインターネットサーフィンにちょうどいい温度感でよく流しっぱなしにしていました。
ボリューム大きめのアルバムですが、それぞれの曲でおいしいところが違っていて飽きずに楽しむことが出来ます。あと、おれはこういう曲が大好き。


KIRINJI - cherish

KIRINJIはもう最初から良いと思っていましたが、やっぱりいい。高い文学性と聴き当たりの良さはもちろんのこと、鎮座DOPENESSなどの気鋭のアーティストを起用していたり、雑務やPizza VS Hamburgerなどちょっとフフっとするような(そのあと考えさせられるような)曲もあって楽しい。
20年以上第一線で活躍していて、この新譜。痺れます。


来年はgroup_inou作詞曲が入っている上坂すみれさんのアルバムだったりceroのサポートでおなじみの角銅真実さんのアルバムだったり、既に多くの新譜のリリースが予定されていてワクワクです。今年に続いて来年も多くの名作が産み落とされることでしょう。音楽は無限だな~。良いお年を。