見出し画像

四下り目

【テーマ】二人の心を治め、心澄み切っていく道を

一ッ ひとがなにごといはうとも かみがみているきをしずめ

人が何と謗(そし)ろうとも、親神が何もかも見抜き見通しているから、親神の自由自在の守護を信頼して、心を静めてもらいたい。

二ッ ふたりのこゝろををさめいよ なにかのことをもあらはれる

夫婦の心を一つに治めて、この道を通りなさい。そうすればどんな喜ばしい親神の守護も現れてくる。

三ッ みなみてゐよそばなもの かみのすることなすことを

親神が自由自在の守護をしてみせるのであるから、皆、そばにいる者は、親神のすることなすことを、よく見ているがよい。

四ッ よるひるどんちやんつとめする そばもやかましうたてかろ

夜となく昼となく、太鼓や鉦(かね)の鳴物を入れてつとめをする。だから、傍の者もさぞかし喧(やかま)しく、うっとうしく思うことであろう。

五ッ いつもたすけがせくからに はやくやうきになりてこい

そうしてまでも、親神は、いつも一れつのたすけを急き込んでいるのだから、一手一つにおつとめを勤めて、一日も早く、陽気ぐらしが出来るようになってこい。

六ッ むらかたはやくにたすけたい なれどこゝろがわからいで

村方はなおさら早くたすけてやりたい。なれど、このたすけ一条の親神の心が分からずにいる。

七ッ なにかよろづのたすけあい むねのうちよりしあんせよ

人間は親神の子供であり、お互いは兄弟姉妹であるから、なにかにつけて人間は、万事たすけあうことが親神の望みである。このことを念頭において、しっかり思案してくれるように。

八ッ やまひのすつきりねはぬける こゝろハだん/\いさみくる

そのように、人間が互いにたすけあうならば、親神の守護によって、病の根は抜け、身体は健康となり心は勇み立って、心身ともに陽気づくめとなる。

九ッ こゝはこのよのごくらくや わしもはや/\まゐりたい

ここは陽気づくめで極楽やしきである。このたすけの根本であるぢばへ、私も早くお参りしたい。

十ド  このたびむねのうち すみきりましたがありがたい

とうとうこの度、胸の掃除が出来上がり、濁りのない澄み切った心になりました。こんなありがたいことはない。

桝井孝四郎 『みかぐらうた語り草』


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?