ヴィラ・マグノリアの殺人 若竹七海

海の近くの葉崎市に立つヴィラ・葉崎マグノリアは、戸建てが10戸立ち並ぶ住宅地であるが、ここの空き家で殺人事件が起こる。見つけたのは、売り主の不動産会社の社長夫人、その遺体は顔が刻まれていて、指紋も消されており身元不明者であった。葉崎警察署の駒持警部補と一ツ橋巡査部長が捜査に乗り出す。


ここからネタバレ含む感想

起こったのは殺人事件ですが、登場人物たちが割とコミカルなのであまり事件にのめりこまずに軽く読めるのが特徴かな…と思います。(そんなミステリーをコージーミステリーというそうです。)
メインの容疑者はヴィラ・葉崎マグノリアの住人とその奥の屋敷に住む作家の角田港大夫妻ですが、発見された遺体が正体不明なのでなかなか容疑者を絞り込めずに話が進みます。そんな経過の中に、そこの住人も夫が失踪していたり、夫死亡していたり、男が二人で住んでいたり、不仲の親子だったり…となかなか事情なありそうな人々が出てきます。
事件の真相は、一捻りあるので、その路線で推測できる人は少ないのかな…とも思いますのでミステリーとしてもなかなか凝っているストーリーになっていると思います。
連作で葉崎市を舞台にしたシリーズとして他にも色々出ています。

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