恋と禁忌の述語論理 井上真偽

井上氏、デビュー作。大学生の森帖詠彦は、叔母の硯さんをたずね事件の話をし、その事件の真相を硯さんに検証してもらうお話。
硯さんはセミリタイヤした数理論理学者で、スパルタ式で詠彦に数論理を叩き込みつつ事件の真相に迫る安楽椅子探偵です。ただ、この話めちゃめちゃ論理が出てくるので論理学が苦手な人にはかなり苦痛になるかもです。


ここからネタバレ含む

とてつもなく幅広い人脈を持つ森帖詠彦が、様々な事件に巻き込まれでも、その事件一つ一つにはきちんと探偵役がいるので一応事件は解決、でも少し引っ掛かりがあったり、聞きたいことがあったりで事件の真相をもう一度硯さんに検証してもらうというパターンです。
事件は、女子会で起こったスターアニス殺人事件、イタリアンのお店で起こったクロスノット殺人事件、洋館で起こった雪の中の離れ殺人事件の3つですが最後に、詠彦がこれだけの事件に遭遇した真相が見えてきます。さらに、ずっと叔母とされていた硯さんについての疑問も…論理で解いていきます。
読む人は選ぶ作品です。

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