赤い博物館 大山誠一郎

捜査一課刑事の寺田聡は、捜査時の失態から警視庁付属犯罪資料館(通称、赤い博物館)へ移動させられた。新しい仕事は、証拠品の管理をしやすくするために証拠品の袋にQRコードのラベルを貼り、データベースへ登録することだった。上司でもある館長の緋色冴子はキャリア官僚で何故か8年間もその職に就いていた。
ある日、寺田は緋色館長から十五年前に起きた中島製パン株式会社恐喝・社長殺害事件の証拠品の整理中にその捜査資料を読むように言われる。


ここからネタバレ含む

緋色館長は、証拠品から閃くことを感じた時に事件の再捜査を行えるように優秀な捜査員を求めていた。しかし、閑職に引っ張ってこれる人員はなかなか見つからかった。そこへ、不祥事を起こした捜査一課の寺田を呼び寄せたのだった。今回の恐喝・社長殺害事件も引っ掛かるところがあり、寺田に関係者の聴取をさせる。寺田の聴取により、事件の全容がわかり真犯人を特定できる。
優秀だが、コミュニケーション能力に問題有りの探偵役緋色館長とその助手として動く寺田のコンビで事件解決に向かうというパターンです。一作、一作、作りこんだ話になっているので面白かったです。緋色館長がなんだか謎めいた人物なのでこの館長(しかも、キャリアで8年間)になるまでの経緯も気になります。
テレビドラマになるな~と思っていたらすでに2時間ドラマになっていました。ちょうど、再放送があったばかりだったので見えなくて残念でした。
大山さん、シリーズに向く話が多いのですがなかなかシリーズ化しないのですがこちらは現在続編が連載中なようなのでまた新しい事件のお話も楽しみです。

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