平台がおまちかね 大崎梢

明倫書房の新人営業社員の井辻智紀は、大学を卒業後アルバイトから性写真として採用された。地味で不器用で口下手でとても営業に向いているとは思えないけれど本の仕事に携わりたく今日も書店巡りをしている。

ここからネタバレ含む

気に入った本にどっぷりつかってしまう性格から編集の仕事は向いていないと思っていた智紀はそれでも本にかかわりたいと誘われた出版社に営業職で就職する。書店周りは、かつての担当者吉野の評判がよく、落ち込むことも多い。
それでも、書店で発生する謎解きをしながら営業マンとして成長していく…物語かな…。
こんなnoteを書くくらいなので、本屋は好きです。街中の小さい書店が無くなってしまい時々ちょっとのぞくことができなくなってしまったので最近はもっぱら街中の大きな書店に用事ついでに立ち寄ります。たくさんの本が並ぶ壮観な棚を見ながら自分の好きな小説家の棚、専門書の棚など見ていると時間を忘れることもしばしば、そんな本屋に出入りしている営業さんたちがこんな仕事をしているとは思いもしなかった新しい発見です。
このお話は、語り=探偵なのですが、通常の探偵と違いズバリこれこれですとすっきり解決ではなく、試行錯誤しながら真実にたどり着くまでの過程を楽しみながら(ひつじくんを応援しながら)読むのが楽しみな本となりました。新人営業マンなのによく読んでみると他社のベテラン営業も巻き込みながら事件解決していくので実は有能な営業マンなのかな…と思います。
最終話の結果と借りを作りまくっていいる他社営業マンの真柴にどのように借りを返すのか…気になりました。

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