探偵が早すぎる上・下 井上真偽

十川一華は父が亡くなり、5兆円もの遺産を受け継ぐことになる。
しかし、父は大蛇羅勝光の隠し子で、一華は父の腹違いの兄弟に命を狙われることになる。家政婦の橋田のすすめで命を守るために探偵を雇うことになるが…。


ここから、ネタバレ含む感想
通常の推理物は被害者が出てから探偵が登場するがこの物語はタイトル通り事件が起きる前に探偵がその手口を暴き、犯人に同様の手口で仕返しをするという新しい?タイプの探偵の登場です。
今回は、一華の父の腹違いの兄弟とその子供たち総勢13名(参加しない人も含む…)から命を狙われます。手口も事故に見せかけて殺すというのがお題なので、アレルギー、毒蜘蛛、ボーリングの玉、テロに見せかけた爆発などなどかなり多岐にわたっています。それを一つ一つ探偵が事件が起こる前に叩いていきます。テンポよく、ちょっと読んでいてスカッとするお話です。
ただ、手口がちょっと現実離れしたものもあるので(もしかすると、こちらのほうが多いくらいかも…)、リアリティはないかもしれません。5兆円の遺産のあたりですでにリアリティないですが…。
子気味よく楽しめる1冊です。それぞれのキャラがもう少し立っているともっと面白くなるかな…と思いました。
今のところ、1冊しか出ていませんがシリーズで続いてもいいかもしれないなと思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?