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代々木に行ってきた【NOAH】#1

初めて竹下通りを歩いた。都心には電車ですぐのところに長いこと住んでいるのに、竹下通りを今まで歩いたことなかった。なぜ竹下通りを歩こうと思ったかはよく覚えていなくて、60分フルタイムドローを観た後だったから、頭がぼんやりとしていて、少しクールダウンしたくて歩いていたら、竹下通りにたどり着いたんだと思う。
中嶋勝彦と拳王という漢二人が互いの力をぶつけ合い続けるのを観た後に、男女二人の若いカップルばかりの竹下通りに来たことは失敗だった。自分の目に映る世界が違いすぎて気分がおかしくなりそうな感じにり、竹下通りですれ違う男を見ると全員ださくみえてしまった。中嶋勝彦と拳王という最高にかっこいい漢を観てきた後だったから。

決戦が始まる前、この二冠戦がどういう結果になるかは予想がつかなかった。週刊プロレスの拳王の連載では、短期決着を匂わせる発言もあった。ただ、ビッグマッチにしては試合数が7試合で、メイン前の6試合の結果を踏まえると、二冠戦が短期決着で終わった場合、インパクトはあるものの興行全体のボリュームが薄くなるので、長期戦になる予想もできた。短期戦も長期戦もどちらもあり得るということで、僕は試合開始から固唾を飲んでみていたら、結果は60分引き分け。試合は終始いつ決着がついてもおかしくない展開で、観ている方も60分間ずっと気が抜けなかった。
試合が20分過ぎたぐらいに僕はトイレに行きたくなったのだが、そろそろ決着がつくかもしれないから、もう少し我慢を繰り返していたら、結局我慢したまま60分経ってしまった。。

試合を振り返って、どこが1番印象的だったか考えると、最後の中嶋勝彦のラリアットかなって思う。合計で3発、ラリアットをやったが、1発目で、なんだ今の技!!??今のラリアットエグかったぞ!!、2発目で、これ佐々木健介のラリアットじゃないのか!!??、3発目で、これで終わってしまうのか!!??っていう、最後の最後に興奮MAX状態になれたのがこの試合を生で観れてすごいよかったところ。プロレスの時間切れ引き分けは、最後はお互い立てなかったり、技をかけてもフォールにいけなかったりと、戦闘不能で終わることがよくあるけど、この二冠戦は最後の最後までお互い立っていたし、観ていて本当にギリギリまでドキドキさせられた。

60分フルタイムドローで両王者が防衛ということで、しばらくは中嶋勝彦と拳王がシングルで対決することはないかもしれないが、このふたりの闘いは、まだまだ続いてほしいし、永久に観ていられる。

三沢小橋戦のときの解説の高山さん風に言わせてもらうと、今日代々木に来なかった奴はアホだな。そして、今日代々木に来た人は大正解です。そんな気持ちで、僕は竹下通りを歩き去った。

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