ピザ窯

我が家の庭にはピザ窯があります。この場所を「我が家の庭」と言っていいのか悩むのですが、ここに住んで、建物を管理して、掃除や草刈りもしていますので、我が家の庭と呼ばせていただきます。
震災で解体が決まった江戸時代の古民家を買い取ったのは私ですが、地域の風景保存のために活用する施設として修復する費用や、様々な運営費は全てNPO法人が賄っていますし、屋外のカマド小屋や、ピザ窯もNPO法人がDIY教室を開催して建てたものですので、それを勝手に「我が家の庭」と言うことが憚られるのです。

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数年前に勢いでピザ釜をつくったら、耐火レンガは凍害で壊れることを知り、常時ブルーシートで養生する羽目になってしまいました。さすがに庭の景観上いかがなものかと反省し、昨年のゴールデンウィークに屋根をかけました。ここまで全てDIYです。(詳細な図面はボクが描きました)
しかし、これでいつでもピザが食べられると思ったら大間違いなのです。

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ピザを焼くためには窯の温度を300℃まで上げるのですが、工事現場で拾ってきた端材でこの温度にするには3時間かかります。なので「今日のランチはピザが食べたい!」と家族に言われても絶対に焼きません。30枚以上焼くイベントでのみ利用可能としています。
窯の前は想像以上に暇です。3時間ぼーっと薪をくべ続けます。ビールを呑む以外にすることはほとんどありませんので、ある意味「苦行」です。若いころの恥ずかしい思い出とかが不意によみがえってきて謎の独り言を吐いたり、頭の上に浮かんだ謎の映像を慌てて振り払ったりするぐらいの苦行です。

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そこで、ホットサンドメーカーを買いました。かまどの炎でビールのつまみをつくってしまう作戦です。もちろん窯の前の温度を知っていますので、この程度の柄の長さで近づいたらどうなるかは心得ております。

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コールマンさんのホットサンドメーカーは分解してコンパクトに持ち運べるのが特徴です。柄の部分が分解簡単に取り外せるのです。つまり、ここを利用すれば柄の部分をいくらでも長くできます。
ねじのサイズは様々ですので、柄の部分をポケットに忍ばせてホームセンターに向かいました。作業着姿の方しか訪れないねじ売り場の隅にあるサイズを測るコーナーで、ホットサンドメーカーの柄をクルクルする気恥ずかしさを皆さんにも体験していただきたい。

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ねじの仕様を確認したら、全ねじボルト売り場で長いねじを探します。ねじ同士をつなぐ部品も調達してようやくねじ売り場を離れることができました。(この店のねじ売り場はセンサーで音声ガイダンスが流れますが、ボクにとっては売り場に侵入者が現れたことを知らせる警報のようなものです。そのときは邪魔してゴメンナサイと心の中で3回唱えます)

そんな苦労をしてホームセンターで全ねじボルトを購入!

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ロングホットサンドメーカーの完成です。
今週末、ピザ釜を利用する団体が来ますので、そこで大活躍するはずです。ビールとソーセージ、それから食パンを用意します。(ピザソースとチーズたっぷりのホットサンドだね)
週末が楽しみでなりません!

注意:
使用には清航館のレンタル料とピザ窯の使用料が発生します。
台所と道具は利用可能ですが、生地や具材はご用意ください。
30人程度で楽しむことができますが、管理人(ボク)がいないときは使用できませんので事前に確認してください。

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