見出し画像

中国ドラマ『家族の名において』

 題名を正確に覚えたのは30話過ぎてからです。以前の記事で間違っている。もう直さずにおいておこう。

ドラマの情報

原題 以家人之名
出演 李尖尖:潭松韻(タン・ソンユン)、凌霄:宋威龍(ソン・ウェイロン)、賀子秋:張新成(チャン・シンチョン)、李海潮:涂松岩(トゥー・ソンイエン)、凌和平:張晞臨(チャン・シーリン)ほか
WOWOWオンデマンドにて5/2まで全40話配信中

感想など

 外題 Go Ahead うん?微妙な。放送開始時の謳い文句は「同時間帯視聴率1位独走」というこれまた微妙な。『夢幻の桃花』の枠だったのでまあ見てみるか、と見始めたらば、はまりました。すっかり楽しみにしちゃったもんね。現代劇、しかも若者主人公のドラマにはまるとは意外でしたけれども、ましてやロスとか(笑)

情報の出演のところに書いてあるのが、メインの登場人物たち。このドラマにおける“家族”です。李海潮(リー・ハイチャオ以後、李父さん)と李尖尖(リー・ジェンジェン)が実の父娘、凌和平(リン・ハーピン以後、凌父さん)と凌霄(リン・シャオ)が実の父息子、賀子秋(ハー・ズーチウ)は李父さんの養子(正式にではないけど)、李家と凌家は同じ団地の上下階に住むご近所さんとして出会う。二人の父と三人の子供が家族として過ごした20年の物語あれやこれや。

どうせあれでしょ?血のつながらない兄と妹の恋愛でてんやわんやみたいな話でしょ?って思ってた。実際それもあった。あったんだけど、それは物語のほんの一部分で、むしろ家族を描くうえでの補助線な感じ。とにかく家族というものをわりと真面目に、理想や現実をほどほどに混ぜて描いたドラマだったと思う。

お初の俳優ばかり(賀梅とその友人はほかでも見たことある)だったのだけど、みんなすばらしかった。子役ももちろん含めて。というか子役がすごかったわ。〇HK大河の子役並み。子秋の子役がかわゆくてなあ。芝居もうまくてなあ。たまらんでしたよ。本役の子供たち、凌霄(兄)子秋(小兄)尖尖(妹)兄たちと妹は二歳差、ところが中の人たちは逆順で撮影当時20,24,29歳だったというから驚きます。いやソンユンちゃん、高校生役に違和感なかったよ。いまだって妹にしか見えないよ。俳優っておそろしいわ。みんなそれぞれキャラクターをよくつかんだ良い芝居をしていたと思う。

そして李父さんですよ。演じる涂松岩は百度百科で見るととてもカッコイイんですけどね、面倒見が良くて世話焼きで料理が上手でお人好しでっていう妖精さんみたいなひとをほんとにうまく演じてました。この人のおかげでドラマも家族もうまくいったに違いない。それくらいの存在感(個人の感想です)料理するときの真剣な顔もすてき。そのごはん食べたかったわ。

あとは、やはり凌霄母ですかね。早々にラスボス認定されていた、凌父さんの元妻、陳婷(チェン・ティン)まあ絵に描いたようなひどい女、毒親ですわ。こじらせるには訳があるんだけれど、それにしたってひどい。自分のことしか考えていない。息子を束縛し、娘のことなんて眼中にない。実際にいるね(笑)こういう人。俳優さんがあんまりうまいんで心配になるくらいですよ。(大きなお世話)肉親と絶縁なんて難しいけれど、ドラマだからこそさっさと切っちゃえよ、と思わなくもなかった。けど最後はまあまあまとめたのもドラマだからこそ、かな。

凌父さんもなかなか良い味を出していた。父さんズの絡みがまたおもしろくて、それを見たかったのも見続けた理由のひとつ。

ほんと普通のホームドラマだった。最近は、ドラマや映画に現実感が少しでもあるとあんまり楽しめなくて、日本だと時代劇、中国の古装、アクションという今いる世界から離れたものを見ていたので、正直、このドラマを完走するとは思っていなかった。今でも何が魅力だったか、と聞かれればズバリこれ、というのは無いんだけれど、まあ楽しかったからいいじゃーん、という身も蓋もない締め。おそまつ。

『家族の名において』堪能いたしました。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?