連結立ち呑み居酒屋は電車の中にありました

夫が大阪出張に行ったときの話

夕方、南北線の電車に乗っていたら
電車連結部分におじさんが一人、二人と吸い込まれるように入っていくというのだ

なんだろうと見ると、あの狭い空間で、酒を呑んでいるという

私は妄想を膨らませた

缶ビールか、カップ酒か
電車内に立ち呑み屋があるんだなと思っておかしかった（持ち込み可）
一人客同士だが、全員が常連客なのかもしれない
赤ちょうちんが揺れている（幻覚）
きっとあの連結立ち呑み居酒屋は一見さんお断りだろう

最初に入って酒を呑んだファーストペンギン酒呑みを誰かが次々マネをしたのだ
あの連結部分は酒呑みにとって癒やしの空間、つかの間の休息時間

人目を気にして、ひっそり酒を呑む
他のお客に気を遣って、
電車の席で堂々と酒を呑まないという最低限の常識は持ち合わせているつもりだ
だが、酒を呑む後ろめたさを上回るほどオレは今、酒が呑みたいんだ
降りてからは遅い
連結が揺れてもオレの心は揺るがねぇ
自分らしく、自分に正直に
それがオレの生きる道
今日はあいついるかな
いつの間にか常連客になってしまっている自分にすこし笑えてくる
ま、明日もがんばるか
（いつの間にか酒呑みが憑依して何か言い始めたパターン）