育ってきた環境が違うから

好き嫌いは否めない。

いや、そうじゃない。

音楽活動を始めてから、
私はとても環境の良い場所で育ててもらった。

私を育ててくれた場所は、
ライブ中は私語厳禁、もしするなら出禁にするぞ!
くらいの、どちらかというと偏屈なマスターが経営するライブバーが多く、
おかげさまで『あそこでするなら行かない』と言われることも少なくなかったが、もちろん来てくれる人はたくさんいて、ライブ中は静かな空間で自分に集中しながら歌を歌ったもんだ。

私は集中力がない。
驚くほどにない。

ライブ中に美味しい匂いが漂って凝ればそればかり気になって歌詞を飛ばすし、美味しい匂いが漂ってなくても飛ばす。

もちろん、お金を払って聴きに来ている人達の聞き方は自由だ。
話したければ話せばいいし、眠たければ眠ればいい。
スマホのゲームをしたければすればいいのだけれど、ただ一つだけ、共存という中で大切なことは、できるだけ他人に迷惑をかけないということである。

眠たきゃ寝ればいい、聞きたくないなら聞かなければいい、写真を撮りたければ撮ればいいし、動画を回してもいい。
その場で禁止されていなければ。

ただ、迷惑をかけてまでしてはいけない。

例えば、私語だってしたい時があるでしょう。
バンドのような終始ガヤガヤした場合は少しくらいワイワイしても気にならないのかもしれない、だけど静かなアコースティックの時は少し音量に配慮してもらいたい。

あなた以外の人は静かに音楽を聴きたいと思っているかもしれない。
興味がないからしゃべる、それは魅了できない自分の責任だ。
ただ、あなた以外に私の音楽に魅了されて聴きたいと思ってくれている人がいることを忘れないでほしい。

人に迷惑をかけてはいけない。

音楽の聴き方は自由だし、
魅了できない自分のせいだともわかるが、
私がほそほそと歌っている最中、
バーカンで、ガヤガヤとおしゃべりをする人たちがいる空間を、少しずつ苦手になっていく。

好きな場所で歌うのが一番輝けるのだから、
苦手な場所で歌う必要はないよなぁと
思うわけだ。

いつかそんなお喋りさんたちを黙らせるくらいの音楽してやるから待ってろよ。

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