我々がSNSでみているものについての備忘録メモ

日常的に我々がSNSで目にしているものはさまざまな様子から成り立っている。さまざまな要素をメモしてみた。大きく3に分けられ、相互に影響し合っている。
結果としてなにが起きているかはわかっても、その原因や構造を知るためには下記のすべてを考慮に入れる必要があり、事実上不可能となっている。
「なにが起きているか」をもとに大きな変化があった場合のアラートを出すのは可能だが、SNSのエンゲージメントを分析することは下記のほとんどを無視しないとできない。

1.SNSプラットフォーム側

・サービス内容が変化するとユーザーや利用方法が変化する
・インタフェース 表示方法、デザインなど
・アルゴリズム リコメンデーションなど
・トレンド コンテンツ、トピックス、ユーザーなど
・キュレーション 人為的なコンテンツの優先度決定
・モデレーション 人為的なコンテンツ管理
・システム設計、開発時における偏向
・経営方針やマーケティング上の要請による全体的な優先度

2.ユーザー側

・ユーザーの投稿したコンテンツ、ハッシュタグなど
・ユーザーのエンゲージメント(いいねの数などが表示され、通知される)
・ボット、トロール、サイボーグなどの投稿、コンテンツ、ハッシュタグなど。
・ボット、トロール、サイボーグなどのエンゲージメント。

3.干渉者(意図せず結果的に影響を与えているものも含む)

・SNSプラットフォームのAPIに干渉し、トレンドやレコメンデーションの結果を操作する
・アルゴリズムをハッキングし、思うようなコンテンツの優先度に影響を与える
・干渉者がメディアを有している場合(メディア自身が干渉者となることも多い)、そこで取り上げることで投稿数に影響を与える
・SNSプラットフォームへ投資を行っている投資家、多大なアクセスを有するコンテンツホルダーなどはキュレーションやモデレーションに影響を与える
・広告を出稿することにより、特定のコンテンツやテーマの影響力を拡大できる
・他のSNSプラットフォーム上で当該SNSプラットフォームへのリンクを含んだコンテンツを投稿することで当該SNSプラットフォームのトレンドなどに影響を与えることができる
・PRあるいはイベントによってトレンドなどに影響を与えることができる。例:お金配りおじさんなど
・ナノインフルエンサーを含む代行者に依頼することでユーザー側から影響を与えることができる。

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