見出し画像

本間正人「100年学習時代 はじめての『学習学』的生き方入門 」

・本書は、「教育学」を超える「学習学」の提唱者で、アクティブ・ラーニングを30年以上、コーチングを25年以上実践してきた著者が、32年前から提唱してきた学習学の概要ならびにこれまでの未成功を積み重ねてきた考察をまとめた1冊。

・「学習学」とは、人間にとって最も基本的な行為である「広い意味での学習」について、学習者の立場に立って、体系的に研究する科学である。
・通常、私たちが、学校や塾などで教わる知識を理解して自分の中に蓄えていくという一連の作業は、「狭い意味の学習」である。
・それに対し、人が「これはなんだろう?」「どうしてこうなるの?」と外界すべてに対して興味・関心を持ち、それを理解していく営み、赤ちゃんのときから始まる、外界を認識しようとする行為、それらすべてが「広い意味での学習」の一部である。
・人間は、学習することを本能的に欲する動物だ。「学習学」では、自分自身を見つめ自分を理解しようとし、他者・相手を理解しようと思い、社会の中で相手と自分の間の関係をどのように結んでいくのかを考え、行動する、その結果として、見方やとらえ方が変わっていく「自己変容」を含む学習をも、視野に入れている。

・最終学歴も極めて重要だが、その中身ではないかと著者は考える。人生一〇〇年で考えたとき、全体のごく一部であるニニ歳までに受けてきた教育で終わるというのは早すぎではないか?
・三〇代から七〇代、それ以上の年齢であっても学びたいときに学べるように、学校が門戸を開くべきではないかと著者は語る。
(また、学校だけが学びの場ではないことも合わせて伝えている)
・今、ニ〇歳以下の日本人はかなりの確率で一〇〇年以上生きるということが予測されている。そのため、一〇〇年時代に備えた医療、介護、福祉、街づくりを行っていかなければならないと、さまざまに議論されているが、「一〇〇年学習社会」を、その中心的な柱にすべきだと著者は考える。
※最終学歴と対比する「最新学習歴」について述べられているが、詳細は本書をお読みください。

・本書は、「今、何が起こっているか?教育と学習の新しい潮流」「『教わる』から『学ぶ』へ」「『学習』を定義する」「『学習学』的学習」『学習学』的生き方」「学校教育一八の呪縛」「では私たちはどう学習すればよいか実践『学習学』的生き方」「ライフロング・ラーニング 時間軸で学習をとらえる」など、プロローグ、エピローグを含む合計一〇章で構成されており、
◇「教育システム改革」より大事なこと
◇学習の四段階と七原則
◇学びを身につけるための八つのステップ
◇「〇〇〇〇〇〇」の枠を意識しよう
など、社会人としての成功の鍵を握り、人生を豊かにする「最新学習歴」の更新の重要性ならびに、三〇年間積み上げてきた「最新学習学」の考察について収録した内容となっている。

著者の壮大な目標は「学習する地球社会」のビジョンを提案すること。本書が、読まれた方の「新しい学び」になれば幸いです。


#瞬読アウトプット #1分書評 #BOWBOOKS #学習学 #100年学習時代 #最新学習歴
Amazonはこちら
https://amzn.to/45ifoxW

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?