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佐野貴志…アンデス民族弦楽器・チャランゴ、フォルクローレとの出会い…

1970年代初め頃から半ば頃にかけて、アンデスの縦笛ケーナのミニブームの時にフォルクローレと出会い、ケーナの音色もさることながら、アンデスの民族弦楽器チャランゴの刻む可憐なリズムが好きになり、調弦法とわずかなコード表+α、ギター演奏の経験もなく奏法もよく解らない状態で手探りで弾き始めたのが中学一年生の頃でした。

同時期、日本でチャランゴをまともに弾ける人はケーナ奏者のウニャラモス氏が初来日時にその伴奏メンバーから伝授された2,3人の方達という時代…

その本人たちからの伝聞による…

チャランゴを弾き始めて一週間…埒があかないので、教則本も手に入るし、兄もギターを嗜んでいたので弾くイメージが有った事も有り、独学可能なギターを併せて練習してみることにしました。

それが功を奏して、だんだん耳が慣れてきたのか、チャランゴもどんな感じで弾かれているのか解るようになってきたし、更にリズムの機微、太鼓やギターとの絡みを感じられてきて面白みが増していきました。
それが今の(フォルクローレ)音楽、リズムグルーヴへのこだわりの原点だと思っています。


チャランゴに出会うまでの音楽体験・経験

4つ上の兄が弾くピアノを聴く日々…2歳頃から…
地元のミッション系幼稚園で賛美歌を歌ったのが一番古い記憶…
兄の影響で洋楽(主にブリティッシュ系ロックたまにラテン)を聴く…就学以降…

小学校一年から2年間ピアノを習っていました。発表会にも出れないほどモノにならなかったためか、他の音楽に何かを見出していただいたのかは判りませんが、ピアノの先生より「これからはパーカッションと歌をやりましょう」と言われ3年生から2年間、太鼓や歌のレッスンを受けていました。せっかく教えていただいたのに鍵盤楽器は自分勝手にも、嫌になってしまっていたけど、何か悔しかったのもあるし、音楽は好きだったので続けられたのだろうと思っています。自分的な問題で技術はほとんど身に付かなかったけど、音感など音楽をするための土台、基礎固めが出来たのは、この四年間があったからです。辛抱強く指導していただいたピアノの先生に感謝しています。

世界の民族音楽への興味

小学5年生以降はほぼ音楽から興味が離れていましたが、たまに聴いていたビートルズから、その中で使われていたインドの民族楽器シタールに興味を持ち、そこから広く世界の民族音楽への興味に段々つながっていきました。

ケーナとのファーストコンタクト

知らずに自作…
小学校6年生の時、民族楽器の作り方というような内容の子供向け本にケーナの作り方を読んで、まだ観た事も聴いた事も…当然、鳴らし方も知らないケーナを家にあった竹で作ってみた事がありました。指孔は、電気工作で使っていた半田ごてで開けたままだったので焦げ焦げだし当然、音は鳴らせないし、ちゃんと出来ていたのかどうかは解りませんでした(笑)

多分?ウニャ・ラモスをTVで観た…
ある日、母親が観ていたTV番組で白装束にソバージュ頭、少し日に焼けたような顔の人が一人であの笛!を吹いていたのです。おおお!それが初めてケーナ演奏を聴いた時でした。その時はまだ、「フォルクローレ」も「コンドルは飛んでいく」も…「ユパンキ」や「ウニャラモス」の名すら知りませんでしたが…

フォルクローレとの出会い

中学一年生になった当時、あの笛の音がどこか片隅にはあったけれど、アフリカやアラブ、インドなどの世界の民族音楽、とりわけラヴィシャンカールのシタールの音楽に心酔していて、「民族音楽演奏家」になりたいと作文に書いてしまう変な子供でした。

その直後、フランスで活動しているアルゼンチン人、チリ人、スペイン人混成の「ロス・カルチャキス」のアルバムを近所のレコード店で手にして、その日本語ライナーにより初めて「フォルクローレ」なるジャンルを知ることになった。

その演奏を通じて初めてチャランゴという楽器を知り、その可憐で軽やかに刻まれるリズムの虜になってしまい、以後フォルクローレ愛好家に転ずる事になりました。その当時の基準としてはフォルクローレも民族音楽の一種ではあったのですが、自分にとって他の民族音楽は遠い文化的な違いが、より幻想、より憧れが一種のマタタビ的な心理を生んでいた感じだったけど、南米フォルクローレは理屈抜きに自分的には自然で違和感なかったのでした。

しばらくしてから、LPレコードジャケットの裏広告に恵比寿の中南米音楽社(現ラティーナ社)より雑誌「中南米音楽」やアルゼンチンから輸入されたケーナやチャランゴ等が販売されているのを知り、雑誌は近所の本屋さんから定期購読し少しながら情報を得てから、まずは手頃なケーナから始め、ようやく1975年終わり頃にアルマジロのチャランゴを手にする事になったのでした…



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