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革命前夜/須賀しのぶ 読了

※ネタバレ注意
2020.12.01 読了

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■この本を選んだ理由

特に目的もなく、暇で暇で仕方なかったので、池袋の本屋にふらっと立ち寄った。とりあえず、一冊だけ買って帰ろうと思って文庫を物色していた時、「一番読んでほしい」「放心状態になった」という大袈裟なポップが気になり、手に取った。
※ポップって購買意欲に効果ありますね

いつもはミステリー中心に読んでいるので、須賀しのぶ氏は存じ上げていなかったが、ちょうど気持ちが荒んでいて、放心状態になれるのなら、なってやろうと思った。

■読んでみて

簡単にいうと、ポップの通りになった。ミステリー以外ももっと読んでやろうと思ったぐらい。

和声、対位も若干かじっていたので、いろいろな音楽用語もその表現も、といってもそんなに難しいものはなかったけど、無理なく読めて、不思議にイメージが浮かぶようだった。
※BWV 772を練習したことあるぐらいだけど

当時の世界情勢は歴史として知識はあった。けど、その背景にある事情や生活を意識したことがなかったと思い知らされた。意識が変わった気がする。

そんな中での恋模様にあこがれを感じた。美人目の前にしたら惚れてしまうのは仕方ない。
あと、音楽での葛藤が自分自身を重ねてしまい、表現に対して、もっと意識しないとな、と感じてしまった。

後半のミステリー要素が読むスピードをアップさせてくれた。こういう青春を体験したい気になる。自分にないものが見れたような気分だ。

ミステリー、青春、社会がうまく合わさって傑作だった。ちょっとだけ放心状態になれた。

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