見出し画像

誰かを型にはめないように

1月9日の「マツコ会議」に、満島ひかりさんが出ていた。満島ひかりさんは、「型にはめられるのが苦手」なのだという。

それを受けて、「(インタビューなどで)型にはめるじゃない、みんな。こういうストーリーだったら楽だなぁとか、伝わりやすいなぁとか」と言うマツコさん。 

自分もそんなインタビューしてるんじゃないかと、突きつけられる思いがした。

わたしは企画するときや記事を書くときに、良くも悪くもわかりやすくする意識が働いているように思う。煩雑なことを煩雑なままにするよりは、わかりやすい方が多くの人に届けられる気がしてしまう。

でもそれはときに、相手を自分の理想で型抜きしてしまうような、一部を取り出して全部にしてしまうような、雑で乱暴なやり方になっているかもしれない。取材や原稿への向き合い方、ないし人との向き合い方を省みなければと思った。

伝わりやすくするために削ぎ落とす作業が必要なこともあるけれど、その作業が自分のラクに流れているだけなことも、少なからずあって。煩雑なものを、煩雑なままに描こうとする度量と技量を手に入れたい。

それから満島さんは番組のなかで「自分の魂をスカスカにしないように、ぜんぶは売り飛ばさずに守ってきました」みたいなことも言っていて、カッコよかった。自分なりの美学とか大切にしたいものを守り抜ける人って、とても美しい。

譲れないものが強いと周りにわかってもらうのに苦労したり時間かかったりするけど、その思いとか考え方、その人の“本当”を伝えて生きやすい世の中にしていくことも、今の仕事でできるはず。やっぱり、相手に喜んでもらえる取材をしたいな。至極当然な結論だけど。

スキやコメント、SNSでのシェアうれしいです。ありがとうございます。いただいたサポートは、本、映画、演劇、寄席など自分の好きなものに注ぎ込みます!