9センチの胎児を今日、火葬した

火葬当日を迎えました。

病院へ

入院していた病棟に胎児を迎えに行きました。
早朝だったので人も少なく、暗めの服装の私たちも浮いて感じることはありませんでした。
火葬許可証を見せて、個室に案内されました。
運ばれてきた胎児の棺の中に、手紙、買っておいたちいさいぬいぐるみ、私が編んだふとんを入れました。
安産祈願のお守りも入れようか迷ったのですが、これは私の物だからとやめました。
顔にかかっていたガーゼを少しめくると、水分が抜けて小さくなった顔が見えました。
1週間でこんなに変わるんだなぁ、と不思議な感覚です。顔から下はガーゼをめくるのが難しそうだったので、確認をやめました。

風呂敷に包んで、看護師さんにお礼を言って病院を出ました。

斎場

到着して僅かばかりの料金を支払ったら、そのまま火葬場に向かいました。
風呂敷を解いて箱をおいて、花束を添えたらすぐに扉が閉まりました。
花束のほうが大きいくらいの、腕の中に抱えられる程度の小さい箱が見えなくなりました。
なんて小さい箱なんだろう、この瞬間、光景は忘れられないな…と悲しくなりました。
火葬時間はたったの15分ほどでした。
待合室で夫と話をしていると、すぐに呼ばれました。
先ほどと同じ場所にたち、ゆっくり開いた扉の中には何も残っていないように見えました。
「なんもない」とつい声が出ました。

担当の方が灰をかきあつめると、ほんのり骨のような、白い塊などがありました。正直骨かどうかわかりません。あんな小さな体のどこの骨が残るのだろう。
箸でかき集めるように骨壺におさめました。
両手で持つには小さすぎる骨壺を抱えて、斎場を出ました。

帰路につく

火葬が終わったかららと言って、晴れ晴れした気持ちにはなりませんでした。最後に扉を開けた瞬間の「なにもなかったんだな」という感情が尾を引いています。
私と夫に忘れられないほどの傷を与えたのに、こんなに跡形もないんだ。
悲しみは一つ落ち着いたような気持ちもありますが、不思議な感覚です。
遺灰は手元供養にしようと思います。私が死ぬ時は犬のお骨と一緒にしてもらおうと思っていたのに、1人増えてしまった。
生きているだけで業が増えていくんですね。

体調について

死産後ちょうど1週間で血がほぼ出なくなりました。子宮収縮の薬はまだ飲んでいるので、もう少し痛みは続きそうです。
検索していると、胎盤などが残っていない場合は30日ほどで生理が来るみたいです。生理を2-3回見送ったらまた妊活かな。
生理が来る日が待ち遠しい体験は初めてです。

また、先日の日記の通りつわりがなくなったので、本当になんでも食べられるようになりました。
今は家の中に買いためた食材をとにかく減らすフェーズです。つわり中に「いける!」と思って箱買いしたら3日後にはイヤになったというのがあるあるだったので、次は過ちを繰り返さないようにします…。


体調は良くなっていて、メンタルもどん底からは浮き上がってきていますが、まだ本調子ではなさそうです。
ゆっくり休んで少しずつ回復していきたいと思います。

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