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星と歩く、たまにコケる…汝その名は極限なり-ネイタル冥王星の話

冥王星といえば。
1930年に発見され、太陽系の第9惑星とされたが、2006年に太陽系の惑星から外れたという話は、どこかで聞いたことがあると思う。

そもそも太陽系惑星の条件とは? というと、詳しくはこちらを参照していただきたいのだけれども→https://www.nao.ac.jp/faq/a0508.html
ともあれ現在、冥王星は太陽系の惑星ではなく、準惑星という分類になるらしい。この分類もまだ変わる可能性はあるようだけれども、現在のところ。

……のだけれども。
占星術の世界では、ちょっと話が違う。

以下、あくまで私の考えだけれども。
この冥王星の『降格騒動』は、太陽系という、地球の人類にとって“それ以外の宇宙”とは違う種類の領域(≒自分たちの領域)に属するのはどこまでなのか、という議論だったのだと思う。

田舎によくある、何かご先祖様がてきとーに開拓して今もてきとーに畑つくってるけど、よく考えたら自分の家の敷地どこまでだよ、役場で登記調べたらこの地番なんか公有地になってるっぽいんだけど、あれ、どーすんのこれ? みたいな。(実態にあった状態にしようと思ったら、曾祖父の代から相続手続きほったらかしで関係者が頭抱えるとかね……)

土地と星の差はあれど、結局は両方とも人間の都合である。
人間がどう認識するかという話でしかない。
所有権とかカテゴリとか、そんな議論はあくまで人間の世界の話。
人間のドタバタとは関係なく土地は平然とそこにあるし、冥王星は今日も遠ーい場所をのんびり(?)回っている。

しかしその『人間の認識』にもたらすインパクトを考えると、冥王星が降格された話というのは、占星術における冥王星の力をむしろ強化するものではないだろうか?
境目に立つ星、人間の意識する自分たちの限界点の目印、私有地の柵をどこに作るか。その象徴になったのが冥王星なのだろうと思う。

物理的にはとても小さい星だ。
最近の説によれば、月よりも小さいらしい。
が、占星術の上では実にデカい意味を持つ。
本当にデカい。めっぽうデカい。デカすぎて扱いが難しい。

何しろ、極限・限界・終局と始原の星なのだ。
これが人間世界に炸裂されると、だいたいの場合は降参するしかないやつだったりする。出来るとしても『せめて轢殺だけは回避、回避したいのだがぁぁ……』がせいぜいだったりする。
なので天王星のように一緒に踊ろうとか、海王星のように日常に溶かして遊ぼうとかは、あんまり考えない方がいい。基本的には眠っておいて頂いた方が、人生は穏やかである。

ただそれでも、敢えて冥王星の力に触れるべき局面がある……というより、向こうから降ってくるのでなんとかしなくてはいけないことがある。
または、「人生何事も命がけ上等!」みたいな冒険野郎(極)、あるいは物心ついた頃から何でことに……な目に常軌を逸した回数遭いまくっていて、そろそろ「むしろ自分なんで死んでないん……?」まで到達しちゃってるよという人は、冥王星の力についてちょっと考えてみるといいかもしれない。

とはいいつつも、占星術上の冥王星に関する物事というのは結局のところ、
【もうどうしようもないから覚悟くらいは決めておこう】
……以外の結論にはなりようがなかったりする。

よって以下は『どういう方向に覚悟を決めるか』を書いてみましたというお話なので、ご興味ございましたらどうぞ。

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