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5年と3か月②

年末ジャンボ旅行

同じ職場で仕事をしていると、休みを合わせることができない。
介護を仕事としていたため固定休は日曜日のみ。
あとは平日のどこかで休むのだが、それを合わせることがなかなかできないのだ。

二連休さえもまともにとれないので、年末年始の五連休だけは本当に楽しみだった。

私たちは、食事にお金をかけたいがために、往復は車、ホテルはビジネスホテル、というように安くしようと心掛けていた。

免許は二人とも持っている。
車は、私が持っている。

今までの記事を読んでくださった方は分かるだろう。
下戸の私と、酒飲みの彼。
車を持っている私と、持っていない彼。

どうだろう…5年と3か月、年末旅行が4回、運転は全て私だ。


わくわく

そうはいっても旅行は楽しかった。
酒飲みの彼は、朝から助手席でビールを飲んでいたが。

色々な所へ行った。
私は九州にすんでいるのだが、車で兵庫県の白鷺城まで運転したこともある。
歴史オタクの彼の影響だ。

お城の中を歩いていると、天守閣に着くまでの道のりにわくわくした。
さて、どうやってこの城を堕とそうか…なんて。

ご当地のおいしいご飯をたくさん食べた。
おいしかった。

すごく楽しかった、助手席でビールを飲んでいる以外は(しつこい)。


ギャンブル

酒飲みの彼は、パチンコ・スロットにもよく行っていた。
仕事帰りはだいたいそうだ。
私は彼を店で降ろして、買い物をして夜ご飯を準備して待っている。

4年経ったころから、私が周りに不満を言うようになっていた。

酒飲み、ギャンブル好き、たばこも吸う、ここではあまり触れないが金もせびる。

「もう別れな」

と、何度友だちに言われたか…それでも好きだったのだ、恋は盲目とはよく言ったもので。


この恋があったから

別れた直後はそう思えなかったが、今では
「この5年と3か月がなかったら今はない」
と思えるようになった。

仕事としてはとても尊敬している人で、たくさん教えてもらったし助けてもらった。

プライベートの面では嫌なこともたくさんあったけど。


「キャバクラかよ」

友だちに彼の話をしていた時のこと、突然言われた。

は?何がキャバクラだ(笑)
そんなこたねえよ、と思っていたが、他にも言われたことがあった。

彼が帰宅して夜ご飯を食べるとき、まずビールを1本飲む。
缶のまま飲むのだが私は自分の夜ご飯を食べながら横目で確認する。

そろそろ飲み終わるのか、をだ。
飲んでいる音や缶の傾け方を見聞きしながら次のビールを冷蔵庫から持ってくる。
そして2本目を飲み終わるころ、グラスに氷をいっぱい入れて、焼酎を半分入れてから水を足して持っていく。

グラスが結露して濡れたら、布巾で拭くのだ。

よくこんなことをしていたなと今では思う。
キャバクラと捉えた友だちも面白い。
でもよっぽどキャバクラよりたちが悪いではないか。



金くれよ。(笑)

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