乙川優三郎インタビュー(読売オンライン)

乙川優三郎のインタビュー記事(全4回)が読売オンラインに掲載されたのでクリップ。

小説以外、エッセイや随筆などの文章を読んだことがない(おそらく一冊も刊行していない)作家なので、こうして自分自身について語るのは珍しいのでは。

高校時代は国語が苦手だった、というような話もある。読むのが遅くて問題文を読んでいるだけでテストの時間が終わってしまったそう。

文章のお手本は芝木好子というのはさもありなん。しかし、傍目には、乙川も柴木に負けない素晴らしい文章をものしているように思えるんだけれど、まだまだだと禁欲的に彫琢を続ける職人ぶりには圧倒される。

川端について語った最終回、川端を読んだのは10年くらい前、時代物から現代小説へ移行した頃だという。川端についての批判的な視線は、乙川優三郎という作家自身を照らす灯りでもある。乙川を読み続けてきた意味を改めて認識し、この作家を読み続けきて良かったと歓びを感じる。


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