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【鉄面皮日記】23/05/07. 道化者の憂鬱。

世間で云われる黄金週間、通常と変わらず何処へ行くでもなく引き篭もる。
外出して喧騒に巻き込まれるよりは、家呑みしていた方がいい。
という虚勢よりもっと現実的なのは、お金が尽きたというコトであった。
さすがに東京で呆けてきたツケが回ってきたということだ。
せっかく前職で取り返した何かをぜんぶ吐き出し、また最初からのスタート、
僕は阿呆ではないのか、まったく思春期の頃から同じような轍を踏んでいる。
でもそれしかできないのだもの、宵越しのなんとかはなんとか、追い詰めていかないと
かなり重い腰は浮かないのだから、財布の中はすっからかんで始まるのである。

それでこのゴールデン中、たくさんレコードを品出ししました。
どんどんモノが消えていくことは愉しくもあり(売れなければ消えないのだけど)
今まで後生大事にしていたものを叩き売る心地よさ、下降意識が刺激される。
下降してるのに上昇してるような錯覚を覚えるんだ。
これは賭け事でスっていく悦楽にも似てるのか、麻雀放浪記のような滅びの美学。
キャンプに行くとよく見えてくる。
人にとって一番必要なモノは何かということが。
だからといって生活だけをして生きているワケじゃないので、文化的な余暇も大いに必要不可欠であるが、
溜め込み仕舞い込んで終えてしまっているモノの呪詛が、夜な夜な聞こえてくるんだ。
見極めなければならぬ、いま必要なモノとは何か?
軽〜く軽〜くなりたいんだ!

生前形見分け。
ああ、いい呼称が思い浮かんだ。
まぁヤフオクで落札したモノがそうだったら得体知れなくて気持ち悪いかもしれないが、
別に故人じゃないし生きてる本人が葬っていってるわけで、それにわざわざ云わないし。
そんな心持ちでまた一から始めていこう。

しかしながら僕も一生活人として、安全策も講じておきたい。
であるから、明日からアルバイトも始めるのです。(この齢でバイトてのもアレだけど)
今回は、工場から出荷される品の仕分け作業。
ベルトコンベアーから流れてくる品を地域別に仕分けするという、至ってシンプルでかつ機械的な単純作業。
謂わば機械の一部と化すのです。
星野鉄郎が機械になりたくないと叫んでぶっ壊した機械化母星、それを構成する歯車のひとつ。
人間関係だの面倒臭いコトが絡まないので気は楽ですが、やはり元来怠け者なので億劫ではあります。
ま、ここはひとつ、もう一度苦役列車に乗ってしまったという態で、次の停車駅までやり過ごす。

生きる、とは。
ワンツーパンチ、
汗かきべそかき歩こうかな、しんどいけど。

スライダース行きたかったナ…