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【映画観覧記】

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映画の感想を、お絵描き付きで発表してみる試み。映画は一日に一本は観る。 多い日には3本とかいってしまう。 これは酒の肴のようなもので、夜長の楽しみのひとつ。
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2024年4月の記事一覧

【映観】『生きる(1952)』と『LIVING(2022)』

『生きる』(1952) 監督: 黒澤明 出演: 志村喬、小田切みき、日守新一、金子信雄、ほか 映画ファンとしてクロサワ映画を見たことがない人がいたら、それは実に勿体ないコトをしてる。 お寿司屋さん行って、ナマモノ食べられませんて云うようなもんだ。 身につまされる社会派ドラマから、活劇エンターティナー、チャンバラ、人情劇、時代絵巻まで多岐に渡る世界のクロサワ。 この映画はいわゆる"余命宣告"モノだ。 もうタイトルだけでお腹いっぱいになっちゃうかも知れないし、生半可な作品にこん

【映観】『道 (La Strada)』(1954)

『道 (La Strada)』(1954) 監督・脚本: フェデリコ・フェリーニ 出演: アンソニー・クイン、ジュリエッタ・マシーナ、リチャード・ベイスハート ジェルソミーナを白痴と云うな! と、強く言いたい。 なんか、白痴だの知的障害者だの簡単にすまし顔で評論してるのが散見されるが、僕は決してそうじゃないと思ってる。 ただ純粋で、生き方が上手じゃないだけ。 フェリーニの代表作にして大傑作。 大道芸人の悲哀が余すコトなく描かれる。 しりあがり寿のマンガっかつーくらいの(いや

【映観】『ゴジラ-1.0』(2023)

『ゴジラ-1.0』(2023) 監督・脚本・VFX : 山崎貴 出演 : 神木隆之介、浜辺美波、吉岡秀隆、安藤サクラ、他 ■第96回アカデミー賞 視覚効果賞 映画館で観たいと思った。 アジア映画史上初アカデミー視覚効果賞である。 製作費15〜22億円で、34年ぶりに全米での歴代邦画実写作品興収第1位(それまでの「子猫物語」に驚く) 韓国「パラサイト」を抜きアジア映画最多の興行収入であるという。 予備知識もなく、怪獣娯楽映画をしっかり楽しもうと、ビールを買い込んで。 そうした