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『繊細さん』・『嫌われる勇気』-感情は捨てることなどできない!

小山です。

よく仕事をしていると、

(仕事においては)「感情を捨てろ!」

とか、

「職場で泣くんじゃない」

みたいなことを言われたりしませんか?


仕事というのは、目的があって、
その目的にために、
合理的に、
効率的に動き、
成果をあげることが求められ、

ささいな出来事にイチイチ左右されているんじゃない!

ということですね。

ただ、そんな割り切りがうまくいかない人も世の中にいます。
「繊細さん」と言われる(HSP,Highly Sensitive Person)人々です。

そもそもの感情の変化がなぜ起こるのか?

繊細さんの話の前に、感情の変化がなぜ、起こるのかという話をしましょう。

アルバート・エリス氏のABC理論によると、
「感情」(喜怒哀楽など)は、「出来事」に対して、自分がどういう感じるのかという「思考」のフィルターによって、感じてしまっていることです。

言わば、思い込みのようなものです。

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例えば、「お世話になっていた上司が退職をすることになった」というのは、出来事です。

けれど、それに対して、「もう会えなくなるんだ。悲しいなぁ」というのは、自分の思考のフィルターによって、生まれる感情です。

なぜなら、見方を変えれば、上司がいなくなったから、「自分が昇進するチャンスだ。」と捉えることも、できます。

つまり、悲しい出来事が起きているではありません。出来事に対して、悲しいと感じる自分の思考があるだけなのです。

ここで、繊細さんに戻りましょう。

繊細さん、HSPというのは、この出来事に対しての思考のフィルターが、他の人と違うわけです。通常の人が、「出来事」と、「感情」の間に、壁があって、出来事と、自分を別物だと考えることができるのですが、

繊細さん、HSPの人というのは、出来事に対して、壁が弱いため、自分と同一視してしまい、自分事のように感情移入をしてしまい、より傷つきやすくなってしまいます。

繊細さん、HSPあるあるとして、
ホラー映画や格闘技が見れないというのがあります。

テレビの画面の向こうの世界と、テレビを見ている自分の世界が、別物だとして、娯楽として楽しめるものが、同じ世界にいるような気になってしまって、恐怖を感じてしまうからです。

そんな傷つきやすい繊細さんは、どうしていけばいいのか?
感情を押し殺していきていけばいいのでしょうか?

よく言われる解決法はこの3つです。

1、ストレスを感じる出来事から距離を置く
2、気にしない
3、原因論ではなく、目的論でとらえる。

1、ストレスを感じる出来事から距離を置く

これは、「逃げるは恥だが役に立つ」は、身を守る意味では、緊急避難として必要なことですが、こればかりをしていては、「逃げ癖」がついてしまいますね。

可能性を広げるためには、ストレスなことに向き合うことが必要です。好きなことはどれだけやっても自分の可能性を高めてくれないですから。

2、気にしない

「気にしてしまうから傷つくのだ。」

とまるで、催眠術のように、自分の気持ちをいわば、騙すようにして、傷つかないようにしていきます。

これは、やりすぎると、嬉しいことも感じなくなり、生きている実感を失って、うつになっていきます。

そこで、アドラーがいっているのが、目的論です。

ベストセラー『嫌われる勇気』です。

3、原因論ではなく、目的論でとらえる。

アドラーがいうには、コンプレックスというのは、過去の出来事に対して、感情が捉われてしまっている思い込みだということです。

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そういったコンプレックスのような過去の出来事に捉われているのではなく、「目的」に向かって、考え、行動していけ、というのが、アドラーのいう目的論です。

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けれど、我々は、

目的の奴隷になることできません。

コンピューターとは、目的の奴隷になること強みとしています。
感情という邪魔なものがなく、目的にそっての最短ルートの合理的判断と、効率的な処理しかしません。

けれど、人間は、目的をわかっていても、
感情に邪魔をされ、
わかってはいるけど、「やりたくない」という非合理的は判断と
非効率的な行為としてしまいます。

そう。

だって、人間だもの。

感情は、邪魔ものではない。感情こそ人を動かす最大のパワー。

感情を押さえつけるのではなく、
感情をいかに活用するのかなのではないでしょうか。

感情は、パワーをもっています。
そうであれば、感情を有効活用できるはずです。

そこで、先ほどの図の「出来事⇒思考⇒感情」の順番を入れ替えてみることにしました。

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コンプレックも、トラウマも、過去の起きてしまった出来事を、起きていない現実に起きてしまう気がして感じる恐れのことです。

つまり、思い込みであり、イメージのことです。

そうであるならば、その人が持っている今起きていないことに対するイメージする力を未来に向けてみたらどうでしょうか?

「未来に、自分がどうなりたいのか?」
「どうなっていたら、最高なのだろうか?」

そのイメージだけでも、起きているような感情になれるのです。その感情が未来をつくるパワーとなり、
じゃあ、どうしたらそうなれるのか?
ということで、思考を使い、
アクションを起こしていけるのです。

そうすることで、
今とは、未来の入り口となります。

元気ではなく、勇気をもつ

「出来事に対して、どう感じるのか」
これは、結局、【元気】かどうかなのではないでしょうか。

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【元気】というのは、
天気のようなもので、
晴れてたら気分がいいし、
雨だったら気分が悪くなるという

外部環境に左右されてしまうものです。

起きてしまった過去をどう感じてもいても、
起きてしまった過去は変わりません。

変えられない過去の出来事に
今の感情を支配されていてはもったいないです。

私は、【元気】ではなく、【勇気】をもつ
ことが、最も大切なことだと思っています。

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勇気とは、未来のためにするです。

成し遂げたいことや使命のために、
誰がなんといおうが、
今の一歩前に踏み出すことが勇気です。

感情とは、今を制約するものではなく
未来を変えるためのパワーです。

元気に左右されて翻弄されてしまうと、
出来事から逃げるか、
感情を押し殺そうとしてしまいます。

そうではなく、
作り上げたいワクワク未来に思いっきり感情を使って
イメージしてみてください。

誰かの傷にずっと泣いているのは「繊細さん」かもしれないけど、
誰もが傷つかない未来をイメージして、
使命にすれば「大胆さん」になれるのではないでしょうか。

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