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溶接穴埋め グラインダー仕上げのコツ

一般的に機械は各種部品から構成されており、それぞれの部品に要求される製作精度にあわせて最適な加工法を選びます。例えば、プレス、鋳造、板金、機械加工や製缶といった加工法です。これらは金属を使ったモノづくりの基本となります。
その中でも、高い寸法精度を求めれる機械加工部品や精密板金部品においては、製品の手直しが困難であるため、時として、作り直すケースも出てきます。
それとは対照的に、製缶部品では加熱冷却により金属が収縮し歪みが発生する溶接作業の特性から機械部品などに比べると寸法公差がかなり寛容になります。JIS規格には直接の規定はないものの各社で基準があったり、あるいは一般的な製缶公差があります。
製缶部品は緻密さにおてプレス部品や機械加工品に及びませんが、汎用性が高くモノづくりのベースとなる重要な部品です。そして、製缶では溶接により接合し、接合後のビード凸部をグラインダーで削る場合もあるためグラインダー作業は欠かせません。
また、溶接は金属を溶かして接合するだけでなく、欠損部を埋めて補修することも可能となります。このような溶接穴埋めの手直しでは、グラインダー作業が製品の仕上がりの良し悪しを左右します。製缶部品は一般的に塗装して使用することが多いため表面の細かいキズが隠れてしまうのではないかと思いがちなのですが、実はそうはいきません。塗装することで金属の腐食を防いだり、美観を高めてくれます。しかし、塗装の膜は一般的に薄いため、塗装しても製缶部品の凹凸はそのまま残ってしまいます。



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