文科省から「教学マネジメント指針」の構造の一つとして情報公表を重要視しています。
今回は、文科省から推奨されている情報の中でも、
1 - ①「卒業認定・学位授与の方針」に定められた学修目標の達成状況を明らかにするための学修成果・教育成果に関する情報
大学の教育活動に伴う基本的な情報であって全ての大学において収集可能と考えられるもの(6項目)
について、公表すべき指標、実際の掲載・可視化事例などをまとめましたので、ぜひご活用ください。
「卒業認定・学位授与の方針」に定められた学修目標の達成状況を明らかにするための学修成果・教育成果に関する情報について
その名の通り、学生が卒業時に到達すべき知識・能力を評価するための項目が集められています。
基本的には、以下の2種類に分かれています。
各授業科目における到達目標の達成状況
要は、学生が各授業科目を履修することで、卒業時に求められる資質や能力をどのように身につけていくか、その全体的な流れを明らかにするための情報を公開したほうが良いということです。
具体的な公表情報
上記の項目を公開することが推奨されています。(*任意)
可能であれば、学部学科別での算出が推奨されます。
参考大学
和歌山大学 | 「入学年度別・年度毎の 平均履修(修得)単位数」(Power BI)
専修大学 | 「入学年度別・年度ごとの平均履修単位数」(Plotly)
学位の取得状況
具体的な公表情報
学位プログラムが授与した学位の名称
授与者(卒業者)数
上記の項目を公開することが推奨されています。
また、学校教育法施行規則第172条の2で公表の義務が明文化されている項目でもあります。
参考大学
関西学院大学 | 「学位の取得状況(卒業者・修了者数)」(Tableau Public)
和歌山大学 | 「学位の取得状況」(Power BI)
関西国際大学 | 「学位取得状況(2023年度実績)」(HTML Canvas)
学生の成長実感・満足度
具体的な公表情報
DP 項目に関するアンケート
卒業時満足度アンケート
上記の項目を公開することが推奨されています。
DP 項目に関するアンケートでは、学生の『成長実感度』を感じられたかの質問を問うアンケートを調査する必要があります。そのアンケートは大学によって様々ですが、基本的に「ーー能力が身につきましたか。」という質問形状のアンケートが一般的です。
卒業時アンケートに関しては、大学生活、教育内容、教職員、就職先への満足度を問うアンケート内容が一般的です。
参考大学
和歌山大学 | 「学生の成長実感・満足度」(Power BI)
聖心女子大学 | 「数字でわかる聖心女子大学」
進路の決定状況等の卒業後の状況(進学率や就職率等)
具体的な公表情報
上記の項目を公開することが推奨されています。
また、学校教育法施行規則第172条の2で公表の義務が明文化されている項目でもあります。
参考大学
甲南大学 | 「就職率と大学院進学者数」(Tableau)
京都大学 | 「進路・就職状況」(Power BI)
学習院大学 | 「Employment Data 就職・進学データ」
修業年限期間内に卒業する学生の割合、留年率、中途退学率
具体的な公表情報
年限内卒業者数
退学者数
留年者数
年限内卒業率
退学率
留年率
上記の項目を公開することが推奨されています。
年限内卒業率について
春入学と秋入学を合計して算出します。
◯◯年度のデータは、◯◯年度卒業者のデータとして算出します。
算出式:年限内卒業者数(春入学の卒業者+秋入学の卒業者)÷ 入学者数(春入学の入学者数+秋入学の入学者数)
https://www.niad.ac.jp/media/006/201909/20190909_akinyuugaku.pdf
参考大学
和歌山大学 | 「修業年限期間内に卒業する学生の割合、留年率、中途退学率」(Power BI)
駒澤大学 | 「卒業者数」(Tableau)
鹿児島大学 | 「標準修業年限内卒業・修了率」
学修時間
具体的な公表情報
参考大学
和歌山大学 | 「学修時間」(Power BI)
長崎大学 | 「学習状況報告2022」(Tableau)
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