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だんまりな取材相手が出てきたとき

イビサです。女子高生はスタバでフラペチーノ飲んでるのに、おっさんがセブンの100円コーヒーって、なんだか日本の縮図よねとか感じるアラフィフです。でもセブンのコーヒー好きです。

取材の際になぜか全然話さない人が出てくるときってありますよね。少なくとも私はあります。お前はエリカ様かというくらい「別にー」「はい」「そうですね」みたいなコメント以外、話さない人が出てきたとか、なんだかテープを起こしてみたら、場つなぎでやたら自分が話しているとか。さんざんしゃべった挙げ句、ようやく絞り出した少ないコメントをつなぎ合わせて、なんとか記事につなげるとか、かなりツラいですよね。こういう場合はどうしたらよいでしょうか?

結論から言うと、「あきらめる」が正解です。「上司や広報に勝手にアサインされた」「話せる人がその人がしかいない」「人付き合いがきわめて苦手」などいろいろな理由はありますが、話さない人に無理に話してもらうのはそもそも無理。だから、数回やりとりして「この人、話さないな」と直感したら、撤退シフトを想定する方が無難でしょう。とりあえずコメントなくても取材記事が成立するよう、過去の経歴や今担当しているプロジェクトなど少なくとも写真を押さえるくらいには世間話をし、短いなと思ってもさっさと取材を切り上げましょう。理不尽な気持ちもしますが、別に先方も悪気があるわけではないのです。

話さない人と話せない人は別

一方で、「話さない人」と「話せない人」は別です。話せないとは、話す意志があるのに、いろいろな理由で話せないということ。この場合は、極力話せない障壁を下げる努力が必要です。

一番あるのは、相手が取材に不安を感じているケース。「自分の話が相手に変に伝わって、意図しない方向に記事が書かれたらどうしよう」という懸念です。この場合は、やはり質問内容を事前に提出したり、場合によっては公開前の記事チェックを提案する方法があります。記事チェックってなにかと話題になりますが、私はあまりこだわらずに取材先と相談しながら表現を考える方です。

また、ITやエンジニアへの取材の場合、相手がどの程度技術的な知識を持っているかわからないので、話あぐねているケースもあります。記者がどの程度、バックグラウンドの知識や業界背景を押さえているかわからないのと、なかなか話しづらいという気持ちはわかります。この場合は、過去の記事を例示したり、自己紹介やメディア紹介に厚めに時間をとって、相手に安心してもらうことが重要です。多少知ったかぶりでも、「あなたの話についていけるから安心して話してね」というアピールをしつつ、取材の最中でどうしてもわからないときは「それってどういうこと?」と素直に聞きましょう。ちなみにイビサという名前は事前に相手を和ませる雑談でも、非常に有効です。

いずれにせよ、場慣れしていない人に話してもらうのは、安心して話してもいいんだよーという場所や雰囲気を作らなければならず、それなりにいろいろな工夫が必要です。こればかりは「場数が物を言う」ということになるので、いざ話さない人が来ても、相手に楽しく話してもらうお膳立てを考える経験と考えて、前向きにチャレンジしてください。レバレッジがうまく効いて、途中からノリノリで話してもらったという経験もありますよ。




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