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プロの写真から記事に使うものを選ぶ

イビサです。「こしあんルーレット」というパワーワードが引っかかっているのですが、使い道に困っています。

取材にはかっこいい写真を使いたいですよね。プロのカメラマンにお願いすると、いい写真がいっぱい納品されるので、選ぶのはとても難しい。手間もかかります。そんな中、ここではプロの写真から、私がどうやって写真を選んできたのか書いてみたいと思います。

いくつか前提があります。実は私は写真やカメラに詳しくありません。ここに書くのは、あくまで一介のWebメディア編集者という立場として、どのように選んでいるかの共有であることをご理解ください。また、ここで写真選びのベースになっている知識と経験の多くは紙媒体時代に培われたものです。もちろん、今はWebメディアの記者なので、アップデートしている部分も大きいですが、今のトレンドからほど遠いこともあります。

さらに今回はプロのカメラマンの写真を選ぶという話なので、基本的に明かな撮り損ないは納品されてこない前提です。正直、どれ使ってもいいなという中で、どれを選ぶかという話。正解や答えもないという話なので、ご了解ください。

取材でろくろ写真が増える理由(私感)

やり方としては、消去法的排除と積極的チョイスの2つがあります。前者の消去法的排除では、「表情が唐突すぎる」「背面が雑然としすぎ」「ヒトと背面の模様の傾斜が不自然」「映り込んではいけないものが映り込んでいる」といった条件で写真を排除していきます。いわゆる「右振りor左振り」のどちらを選ぶかも重要です。

取材撮影で難しいのは指切りで、普通取材中は手を机の上に置くので、バストアップでトリミングすると、指が切れがちです。通常記事で指摘されることは少なくなりましたが、広告企画だと気にするクライアントもいますので注意。指を切れないよう、ある程度バストアップでトリミングしようとすると、結果的に顔の前でろくろを回す写真が選ばれがち。取材写真でろくろを回すのが多いのは、こういう理由があるのではないかと邪推しています。

1つの記事に複数の写真を使う場合は、本文にあわせて複数の表情を用いることをオススメします。逆に言えば、コストをかけてプロのカメラマンにお願いする最大の理由はここです。ちょっと残念そうな表情、意欲に満ちた表情、とびきりの笑顔などチョイスがあれば、インタビュー記事に同じ人物を複数枚載せる十分な理由になります。

ちょっと前の記事ですが、クラウド女子として有名な多田さんのインタビューです。彼女の半生を語るに近い内容なので、おそろしく長尺な内容なのですが、多田さんは秒単位で表情がころころ変わる方なのでw、記事の内容にあわせて違った表情の写真をチョイスできました。内容とビジュアルがすごく一致したという点では個人的にもすごく好きな記事です。

後者の積極的なチョイスですが、こちらは前者の消去法よりも強いです。つまり、納品された写真の中で「これしかない!!!」という直感が走ったら、正直それで決まりです。ここまで読んできて理論やノウハウを期待されていた方にとっては申し訳ないのですが、直感は理論に勝ってしまうのです。

なぜ直感的によい写真なのか? 個人的には「この人、こういう表情しそう」「こういう振りしてた」みたいな頭の中にある取材相手の印象と写真が完全一致するからだと思っています。見た瞬間に、これだ!となるので、サドンデスで勝負あり。この写真を使うためなら、消去法の条件はなんとかしようと思うはずです。

ということで、実例で説明しようとも思ったのですが、パッションのおもむくままに書いてますので、今回はここまで。そのうちビジュアルも追加しようと思います。




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