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TOK : 概要

テンションが少し上がっています、Yuyaです。というのも、前回で6つの科目グループ編が終わり、今日からCore科目編が始まるからワクワクしています。Core科目については、#3 IBDPのキホンで一度話した内容なので、まだ見ていない人は、そちらを見て頂いてから戻ってきてもらえると理解がスムーズになると思います。

TOKとは

まず、よく外部の方からTOKのイメージが湧かない!! と言われます。日本語にも名前はあって知の理論というのですが、それでも何をするの?と言われることも多々あります。自分も、説明してと言われたら困るのですが、その困る理由は正解がない哲学のようなものだからです。先生が最初に言っていたのが、TOKで100%理解はできないとのことなので、終わりのない問いに対して自分の意見を述べていく教科。そのような捉え方をしていただければ十分です。

IBでは、週に2時間TOKの時間がありますが、このTOKで得た知識は他の科目グループにもつながることが多いです。歴史では特に多いと話したと思います。そんなTOKで学ぶテーマとして中心となるのは、知識に関する問いです。

知識に関する問いとは、「私たちが持っている知識を知っているというのはどのようなことなのか」、「知識の種類によって、解釈の余地の大小は異なるのか」、「知識を追究するにあたって、どのような制約があるべきか」などといった問いを深く考えていきます。

「TOK 指導の手引き : TOKの概要」より抜粋

このように、パッと一つの答えが出ない問いばっかりだと思いますが、このような問いを答えられるように授業では多くの面から考えていきます。その多くの面というのが何を表しているのか、次から説明します。

コアテーマと選択テーマ

先ほどお話ししたTOKの中心となる知識に関する問いでは、ざっくりし過ぎているため、その補完的なものにコアテーマと選択テーマというものが設定されています。コアテーマは、「知識と知る人」であり、知る人および考える人としての自分を振り返り、私たちが属しているさまざまな知る人のコミュニティーについて考えます。また、これともう一つあるのが選択テーマです。5つのテーマ「知識と技術」「知識と言語」「知識と政治」「知識と宗教」「知識と土着の社会」の中から2つを選んで取り組みます。私の学校では、「知識と技術」「知識と言語」を選択しています。これらのテーマは、世界に大きな影響を及ぼし、私たちのものの見方やアイデンティティーを形成するうえで重要な役割を担うものになります。

AOKとは

コアテーマ、選択テーマとあとひとつ知識に関する問いを細分化できるものがあります。それが、このAOKという視点です。AOKとは、Area Of Knowledgeの略で、日本語では知識の領域と呼ばれます。のちのちエッセイを書くときにこのAOKの特徴を理解していることが大きな強みになります。というのも、AOKでは歴史、人間科学、自然科学、数学、芸術の5つの科目について学ぶのですが、それぞれの科目で知識の性質やその知識を得る方法も異なり、同じところと違うところを見つけられるいい機会になります。それを助けるために、各科目に「範囲」「ものの見方」「方法とツール」「倫理」という4つの要素の枠組みがあります。

12の概念

疲れてきましたか?説明を書いているだけでも疲れるので、やはり授業でも頭を使うことが多いです。では、最後に、12の概念というものについて少し話したいと思います。TOK には、知識と知ることを取り巻く葛藤、限界、難題を探究することも含まれます。つまり、異なる種類の知識や意見が存在することを前提として、それらの価値や限界について考えることも意図されています。メリットについてはすぐあげられそうなので省きますが、実際に生活でもそれらの観点に当てはめて考えることもできるようになります。その12個の概念は「エビデンス」「確実性」「真実」「解釈」「権力」「正当化」「説明」「客観性」「ものの見方」「文化」「価値観」「責任」です。それぞれが何を表すのかは個人で理解してほしいので、ここではあえて何も書かないでおきます。

TOKの評価

◎ 外部評価
・TOK エッセイ [66%]
IB が出題する6つの所定課題のいずれかを選択してエッセイを執筆する

◎ 内部評価
【SL】
・TOK 展示 [33%]
私たちを取り巻く世界にTOKがどう顕しているか深く考察する展示を行う

はじめてのCore科目、どうでしたでしょうか。今までの6つの科目グループと異なって、少し読むのに時間がかかったのではないでしょうか。TOKは、理解できると呼ばることはないかなと思うくらい複雑で、深みのある学問だというふうに捉えています。そんな授業だからこそ、新しい発見も出てきます。その発見を授業で1回でもできると楽しく感じるので、何か新しい捉え方や自分なりに論を立てるときに必要なスキルをTOKを通して一緒に学んでいきましょうー!それではまた次回!

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