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近年稀に見るIKEAの名作椅子

比較するために同系統の高級品を見てみよう

まずは、IKEAの椅子のすごさが伝わるように、同系統の高級品についてご紹介します。値段やフォルムに注目してご覧ください!

①時代を先取りすぎて批判された

¥507,100

コチラはハンス・ウェグナーの代表作CH07shellchair。
1963年発表当時は、その独創性の高いデザインから一般からのウケが悪く、数台しか制作されませんでした。

時代は進み1998年、カール・ハンセン&サンが復刻しました。
すると、大きな反響を呼び今では多くの人に愛される代表作になりました。

➁20世紀最高のデザインと称された

¥172,975

1923年にミシガン州に設立されたHerman Miller(ハーマンミラー)社のイームズプライウッドチェア。


コチラは米国「タイム」誌から20世紀最高のデザイン(The Best Design of the 20th Century)に選ばれたラウンジチェアの名作中の名作。

固い木を緩やかなカーブ状に成型する事で、柔らかく体に沿う形状と美しいフォルムを叶えた

本題のIKEAから出た新商品とは

①なぜこんなに安いのか

¥12,990

値段はケタが一つ少ない。足を運んだ事のある方なら分かるはずだが、IKEAは自分で倉庫から商品をピックし、自分で組み立てる。

本来であればこれらは売り手側の作業であり、完璧な状態で売りての元に納品することが理想であった。

IKEAは、最後のコストのかかる工程を買い手側に託す事、大量発注、生産、販売による単価の低価格化によって、破格の値段設計を実現している。

焼肉の食べ放題は自分で肉を焼くが、それは体験として面白いし楽しい。本来であれば店舗側の作業であるはずの工程の一部には、買い手にとってはむしろ好まれる物が含まれる。

IKEAのデカい倉庫はなんだかテンションが上がるし、実際家族連れやデートでIKEAを訪れる事が一つのエンタメとして成立している。

このような背景から、このような価格破壊が実現している。

➁明らかに高そうなデザイン

前半部分で桁違いの高級家具をご紹介した。
フォルムや素材感が非常に似ている事が見て取れる。

IKEAの椅子の素材は突板。これは、薄い気を表面に張り付けた素材の事で、表面上では、無垢の木製家具のような見た目をしている。(強度や重厚感に差がでる)

柔らかいカーブ状に成型したフォルムや座面や背もたれに角度のある形状は、名作ラウンジチェアとにた要素を持っている。


IKEAのターゲットは大衆であるがためにCH07shellchairやイームズプライウッドチェアのように極端なカーブ形成をしているパーツはない。

これは、デザイン性や機能性の観点から見れば、一見マイナスポイントではあるが、良い意味で癖のないシンプルなフォルムながらも、名作ラウンジチェアの雰囲気も感じられる、ちょうどよい落としどころで、大衆受けしそうな絶妙なバランスを感じる

この価格差をどうとらえるか

10倍以上の価格差がある。歴史、細部へのこだわり、ブランド価値など、いろいろな要素でこの価格差が生じている。

インテリアに興味を持ち始めたかた、他に趣味をお持ちのかたにとって、低価格で雰囲気の良い家具が買える事はとても幸せな事である。

いずれ、インテリアの沼にはまり、10倍以上の値段を払ってでも名作家具を選びたくなる時が来るかもしれない。

その時に名作家具の購入を検討すればよい。無理して、高いモノを買っておしゃれにしようとする必要はない。

今回紹介したような知識があれば、安くても賢くおしゃれでお気に入りの空間を作る事ができる。

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