茨城言友会2022年4月例会(ダイジェスト)

例会概要

開催日:2022年4月17日(日)13時〜
場所:さくま動物病院(つくば市赤塚)・オンライン(Zoom利用)
参加者:8名(うち一般参加者3名)

近況報告

新規参加者も交えた形で自己紹介も兼ねた紹介を行った

  • ずっとオンラインでの例会であったが、状況が落ち着いた関係もあって久々の対面例会の開催を行うことで新しい人が来たのは嬉しい。精神的な「支え」としての吃音者同士の繋がりは重要となる。精神的に落ち込む状況はできたが、TDUに入った親戚の子供がつくばに訪れた。ハイレゾスピーカーを導入したことで盛り上がる。

  • 最近は就活がうまくいっている。うち一件は面接が決まる。2〜3年ほど働いたら茨城に戻りたい欲求が出てくる。吃音者の就職にとって技術は当然ながら重要になるが、それ以上に人となりなどが重要になってくる部分もあるのでは?

  • 精神障害者福祉の仕事をずっとやってきたが、吃音と共通で言える部分がある。吃音問題をなんとか誤魔化しながら生きてきたが、最近は自分達で自分の吃音症状について「主体的に知ろうとする」傾向が強いのは心強い。吃音があっても当たり前に過ごすための付き合い方は重要になってくる。吃音者が安心して語れる環境が重要。

  • つくばの工場で高校卒業後、今まで働いている。吃音について自覚したのは高校卒業して社会で働いて以降。特定の作業などをするにあたって「言葉が言えない」部分がある。吃音について会社の人に相談してみるとアドバイスをもらって元気が出た。
    昨年10月に結婚式のスピーチをする機会があったので、その際に吃音のリハビリに繋がった。結婚式はうまくいったが、会社で人前で話す機会があったので吃音当事者の会を調べて茨城言友会に繋がった。吃音との付き合い方を知りたい。

  • 言友会歴は50年以上でが、とにかく「いろいろな吃音者がいる」ということはわかった。茨城言友会をいかに持続させるかを考えているが、今年こそは「つどい」をZoomで開催できれば。畑の野菜を植えたが枯れてしまいがっかり。
    名古屋言友会の会報(『やろまいか』)を読んでいるが、参考になる事象が多い。吃音で人生終わりになるそうなことよりも役に立ったことの方が多い……かも。

  • 不登校児がからかわれるよりも評価される環境がないと続かない場合がある。吃音も同様に辛い出来事にあったことを話すこともあり、頑張りを評価することは重要となる。心理的な支援よりも、その人が何が「好きか(やりたいか)」のサポートが重要になってくるのでは。自分のやりやすいように自己トレーニングを行うことで改善に作っていく。言友会は「仲間がいる」ということが重要となる。レジリエンス(復元力・自己回復)に必要なのは「回復力」である。サポート会の輪を広げていきたいが、毎日がテレビとにらめめっこという日々が続く。

話題提供:新規参加者の掘り下げ

吃音改善のための治療を中心に

  • 吃音に関しては間違った情報も多い。信用できない情報にアクセスして自信を喪失するのは厳しい。吃音があっても人生何とかなる、と思えるための言友会の存在意義。

  • 当人が「自分だけだはない」と同時に「他の吃音者がどう生きているか」を知る必要性。正確な情報・知識も必要だが「仲間」も重要になる。

  • 吃音治療は話すことの訓練がメイン、言葉の流暢性を高めるにあたっては絵などを使っていく発声や呼吸のパターンを学ぶ。一人ひとりに合わせた治療。そのことで気持ちが楽になったが、トレーニングをいかにモノにするかが問われる。

  • とはいえ、訓練よりも経験がメインとなる部分もある。何十年やってきたことを改善するのは難しい。話をしたいが「話せない」苦しさをわかってもらう仲間の存在は重要になる。

  • STの言葉の出し方も重要になるが、実践の場においての「方向性」を考える。職業も何も違う以上は生き方も違う。

  • 機能的アプローチ以外にも、自分自身に合わせた「アプローチ」こそ重要になる。吃音は傍目にはわからないが、本人にはとても苦しいものがある。

  • 「一人で悩むより、一緒に悩み、分かち合って生きていく」言友会のスタンス。

  • 実際に同じ悩みを持つ当事者と話す機会は重要となってくる。「自分だけではない」吃音と向き合っていくことで「新しい世界」をもたらす。趣味などの人間関係の中から吃音の話が出てくれば理想的。

  • 孤独の中で「関わりたい」気持ちが、訓練よりも重要になってくる。生身の中から生まれてくる関係性。大きくなるにつれての不安感と自分に対しての怒りが爆発する可能性。本来の気持ちから離れている感覚を取り戻す。

  • 吃音が出た時にストレスを感じた時、仕事がうまくいかない時も「吃音のせい」にしてしまう。

  • 自己肯定感を持つことが重要なのでは? 自分が変わろうと思えば変わる。そのことで周囲がサポートもしやすくなる。

  • 「伴走型」支援の一環として、本気で向き合うことが大切。盲人マラソンの伴走者のように本人のペースに合わせて考えるスタンスの方が大切。コミュニケーションのきっかけ作りが重要になるのでは?

  • 当人のタスクの阻害要因を一旦閉じた上で、向き合うこともあるのでは?

  • 当人の気持ちで言動も症状も違う。その中でストレッサーを探す必要がある。

  • 映画『英国王のスピーチ』は吃音をいい方向に向ける?

例会以外の「雑談会」

  • 雑談メインの「雑談会」もあってもいいのでは?

将来的にやる方向性?

茨城言友会:2022年度総会

22年度の方向性を考える〜講演会(つどい)を開きたい〜

  • つくばという若年層の多い地域で、吃音が発症する時期の親御さんなどのニーズが特に高い。地域の中でのニーズを言友会と繋げたいが、繋げられないのがもどかしい。

  • オンライン例会では便利さがある一方で、対面でしかできないものもある。当事者にとってもそうであり、他の人に伝えるのが難しい「空気感」がある中で「つどい」を開催したいところ。イベントを企画することによっていろいろな機関に存在を知ってもらう必要性。

  • そこでの出会いを通じて「伴走型」支援に繋げられれば?

  • 対面とオンラインのハイブリッド型のつどいを他言友会でも行っているが、実際は音声や回線の回線等の問題もあり各種機器を扱える人間が少ないので感染に気を配れば対面型のつどいを行いたい。

規約改正(会費の件について)

  • 全言連への支払いは発生しているので、2022年度より年会費(1,500円)と別に、1回あたりの参加費(200円)を支払う形式となる。
    (規約の中では、初回の方は参加費不要となっているのでこれは継続)

  • 対面例会を行う際には、一回ごとに会計担当に支払う。

次回例会

日時:2022年5月15日(日)13時〜
会場:さくま動物病院(つくば市赤塚)・オンライン(Zoom利用)
※ハイブリッド形式

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