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Gift 4 手術

こんにちは。
息子のがん治療の記録 シリーズ4です。

ひとつ前はこちら↓ 医療費について書きました。

今回はいよいよがん細胞摘出手術をした時のことです。

手術の話が出たのは、5回目のキモセラピーを終えた後でした。
治療開始する前の最初の説明では、キモでがん細胞が消滅すれば手術は必要なしとのことだったので、もちろん手術なしを期待していたので、ちょっとがっかりでした。

キモセラピーを2回受けるごとくらいに、現状を確認するスキャン、MRIとMIBGを行い、キモが効いてがんが小さくなっているのは確認できていました。5回目後に手術をするのはまだリスクが高かったので、6回目後にやろうと言うことになりました。

初めて手術医と話したのは、熱で入院していた時でした。

4回目と6回目のキモが息子にはキツすぎたらしく、どちらとも退院後すぐに熱が出て病院へ逆戻り。

原因は、キモで白血球の中にあるNeutrophil(好中球)の数がゼロになってしまい、抵抗力がなくなってしまったための熱でした。こうなってしまうと感染症にかかりやすく、体に抵抗力がないので、生死に関わります。

病院に到着すると、まず抗生物質の投与、血液検査をして、あとはじっくり体の回復を待つのみ。なんともヒヤッと体験を2回もしてしまいました。

6回目のキモ後の熱で入院していた時、手術を担当するドクターが部屋に来てくれました。

そこで聞いたのは、副腎周りは重要な太い血管、臓器が入り組んでいるので難しい手術である、安全を考えて全摘出はできないかも、と言うことでした。

正直、手術をしても安全なくらいに小さくなったのを見計らってからの摘出だと思っていたので、かなりショックでした。

手術後、集中治療が必要になる場合を考えて、小児専門の病院で手術をすること、何年も一緒にやってきた信頼できるチームがいること、不安材料はたくさんあるけど、私たちにできることは祈ることだけ。

ドクターやチームに任せて、息子自身に任せて、全部摘出できなくても、手術がどうかうまくいって目を覚ましてくれることだけを祈りました。

そうこうして手術当日。
上の子達を義理母に預けて、準備は万端。朝6:30に病院に到着、手術前の健康診断や血液検査をやって、大丈夫大丈夫と自分に言い聞かせて、息子にもたくさんハグをして、さあオペ室に行く時間となった時。

残念ながら今日の手術はキャンセルです

と耳を疑うドクターからの一言。

理由は、ヘモグロビンの数値が低かったとのこと。

その日は金曜日だったんですが、毎週月曜に行っている小児科でなぜか血液検査をしなかった、火曜日の手術医とのミーティングでも血液数値の確認をしなかった、とダブルパンチで見逃してしまっていたんです。

これはなるべくして起こった出来事だな、と私も主人もすぐ受け入れ、その日はゆっくり3人で朝ごはんを食べに行って、公園に行ってごく普通の日をゆっくり過ごすことにしました。

またその週末は4th of Julyでアメリカでは大事な祝日。その週末もパレードを見に行き、夫の家族とゆっくり過ごすことができました。

結局手術はどうなったかというと、2週間後にリスケジュールされ、自分の体が正常に血液を作り出すのを待ちましょう、と言うことになりました。

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手術キャンセルになった日↑

手術は予定通り2週間後に行われ、ドクターの予想通り4時間ほどで終了。出血もさほどなく、集中治療の必要もなく、がん細胞も99%は取り出せ、大成功の手術でした。

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余談ですが、手術後は回復が早ければ慣れているいつもの病院に移っていいよ、とのことだったので人生初めて救急車に乗りました!

救急車を呼ぶととんでもない請求が来る、とは聞いたことあったんですが、まさかこんな形で体験できるとは(笑)
もちろん保険でカバーされて、直接請求は来ませんでした!

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術後1週間くらい(ちなみに入院は5日間ほどでした)

息子のお腹の真ん中から右側にかけて大きな傷跡ができてしまいましたが、特に痛がることはなく、大きな手術をしたとは感じさせないスピードでどんどん回復して行きました。
子どもはすごい!!

つづく

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現在息子はLAに移り、残りのがん細胞を死滅させるための治療に入りました。

もし同じように子どもの闘病生活を頑張っている方がいたらぜひメッセージをください。応援のメッセージもとても嬉しいです!!

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