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EURO2024 決勝トーナメント ベスト8 観戦まとめ

スペイン VS ドイツ

スタメンはスペインは大方予想通り。ドイツはRobert AndrichがEmre Canに変わったのと左SBのMaximilian MittelstädtではなくDavid Raumが先発以外は特に驚きはない。
開始早々お互い球際激しくその流れで7分にペドリがDani Olmoと交代。
15分くらいまでお互いに攻め合いが続いてカウンターの応酬で見ていて面白い展開。
それ以降はどちらかというとドイツペース。これまで通り組み立ては2CBにToni Kroosが入る3人。スペインはミドルブロック気味で構える形が多いのでドイツが持つ展開。奪ってからもハイプレスで前からCBに対しても激しく行くのでスペインは奪っても良い形の攻撃が作れていない。スペインは組み立てに2CBとRodriの3人で行っているがそこに対してドイツはKai Havertz、ギュンドアンにサイドのSanéやJamal Musialaが行って3対3の同数でプレスに行っているので中々組み立てがうまく行っておらず、チャンスは左サイドのNico Williamsのドリブルや抜け出しくらい。
前半はあっという間に終わったと感じるくらい早くて面白い内容。様子見というよりは激しく行くのが多くて見応えがあったが若干ドイツ優勢かなという感じ。

後半はお互い選手交代あり。ドイツはRobert AndrichとFlorian WirtzをEmre CanとSanéを交代。スペインはルノルマンに変えてナチョを投入。先制は51分のDani Olmoのゴール。以外にあっさり決まった。そこからは少しオープンな展開が増えてきた。
スペインはそこから重心は少し低めに構えて両翼を生かしたカウンターでチャンスを狙っている。ドイツは押し込んでも相手のブロックが硬いので最終的にクロス。というパターンが目立つ。ただクロスからも結構チャンスを作っているので取れそうなシーンもある。
と思ってたら、終盤にクロスからFlorian Wirtzが点を奪いギリギリで同点に追いつく。そのまま延長へ。スペインは完全に終わりに向けての選手交代だったので結構辛そう。特に両翼のLamine Yamal、Nico Williamsが痛いのは響きそう。
延長は追いついて攻撃の選手も多いドイツペースで進むかと思いきやスペインペース。というかスペインがボールを握ってドイツが奪えずに重心が低くなってきている。
延長も終盤PK戦になりそうだなと思ったら119分にスペインが点を決めて2−1と追加点を奪う。そしてそのまま試合終了。めちゃくちゃいい試合だった。
スペイン勝ったのは嬉しいがドイツにも勝って欲しかったしここで消えるのは悲しい。

Unai Simón

派手さはないものの安定したセーブ。特に弾かずにしっかりキャッチしてくれるのは大きい。中距離や長めのロングフィードも結構正確でパスに詰まった際に前のフリーな選手にしっかり出して攻撃でも貢献。

Aymeric Laporte

左足の正確なパスや持ち運びでマークを外したりなど攻撃の貢献は流石。もちろん守備も流石で特に空中戦でも相手に負けずに跳ね返していた。

Marc Cucurella

相変わらず素晴らしい。守備のチェックの対応や前に詰めるタイミングなど頭抜けている。素晴らしい。

Dani Olmo

怪我で前半早くに途中出場したが結果的に大成功。得点も決めたし嫌らしいポジショニングで相手を混乱させるなど良い働き。

Nico Williams

今日は右サイドのLamine Yamalがイマイチでその分左サイドのNico Williamsが目立っていた。特に前半は何度も左サイドを仕掛けていき、後半も少しトーンダウンしたものの勢いは脅威だった。得点には関与せずドリブルで相手を抜けない場面もあったものの前へ運んで相手を押し込んだり、居るだけで相手が対応しなくてはいけないので文字通りに存在するだけでも驚異だった。

Jonathan Tah

モラタに対してうまく対応しており空中戦や相手に対してのチェックなど素晴らしい対応。

Jamal Musiala

ボールを間で受けけてから前を向いて仕掛けたりパスを出したりと良いアクセントになっていた。何だかんだドイツで一番得点の匂いがする選手。

Kai Havertz

賛否は毎回ある選手だが個人的には良かったと思う。ポストプレーだったりカウンターの起点やドリブルの仕掛けなど結構貢献も高かったのかなと思う。

ポルトガル VS フランス

フランスはこれまでのフォーマーションとは違い4−4−2のダイヤモンド型。Antoine Griezmannトップ下のRandal Kolo Muani右FWKylian Mbappé左FW。
基本ポルトガルがボールを握りフランスは守備の入りでミドルブロックで中を固めて慎重な入り。なのでポルトガルが持ててはいるがCBでパスを探りながら中々決め手になる縦パスやボールを配給できておらずフランスのプラン通りな感じ。
ポルトガルは守備時に左サイドのラファエルレオンが戻らず攻め残りしてるのが面白い。分かりやすいくらいに左サイドのハーフラインの高い位置で待機しているのでその分守備は穴だが攻撃ではチャンスになる。
前半はお互い何個かチャンスはあったもののそこまで目立った場面はなく終了。

後半は少しフランスもラインを高めにして前半よりは下がらなくなった。60分ぐらいからはポルトガルの攻撃チャンスが増えてきた。しかしその後に投入されたOusmane Dembéléが右サイドから結構チャンスを作っていて良い。試合はそのまま動かずドローで延長戦へ。フランスは時間と共にブロックを作りリスクを避けているように見える。延長もフランスがブロックを作りポルトガルも中々リスクを背負う縦に入れられずに横パスばかりの展開。そのままスコアレスでPK戦。PKでフランスの勝利。
正直勝ったもののフランスは状態良くない。特に攻撃陣の得点力不足を感じる。

Pepe

この試合も安定した守備対応で素晴らしかった。

Nuno Mendes

攻守において安定していて良かった。PepeかNuno Mendesが個人的MVP。

Vitinha

相変わらず上手い。奪われないし視野も広くてパスの配給も文句なし。

CR7

酷い。本当に存在を忘れるくらい何もしていない。置物。

Eduardo Camavinga

攻守に圧倒的存在感。怪我でグループステージは出番が限られていたがこの試合では凄かった。ガッツリ彼のプレーを見るのがこの試合初めてだが守備のカバーリングやどこにでも顔を出せる圧倒的な運動量にイメージはなかったが特に浮き球のパスも精度が高くゴール目にも入っていたりと本当に攻守で貢献してくれた。

イングランド VS スイス

イングランドは3バック予想だったが試合見てみるといつも通りの4−2−3−1っぽい?
かと思ったらKieran Trippierが左WBになって3バックぽい形。
スイスは全体がコンパクトでミドルブロックで構えつつ相手がボールを下げたりしたらしっかりとラインを上げるなど全体の上げ下げをしっかり出来ている。
お互いしっかりブロックを作って硬いのでビックチャンスは少ない。
イングランドは中々崩せないものの何度かスイスのミドルブロックの裏のスペースをBukayo Sakaが付いていくシーンがチャンスになっている。
前半は0−0。スイスは5−4−1の綺麗なブロックで中をしっかりと固めて非常に全体がコンパクト。上げ下げもしっかりしている。イングランドはブロックを崩せず終始外回しで中々縦に入れられなかった。

後半も前半と変わらず。イングランドは思ってよりも手を打ってこない。
60分過ぎからはスイスが攻め込むシーンも増えてきた。イングランドは上手くいっていないし控えも良い選手いるので早く交代した方が良いのに全然交代しない。
なんか絶対延長行きそうな展開だなと思っていたらスイスのクロスにBreel Emboloが75分に決めてスイス 1−0。先制後の77分にやっとイングランド選手交代。遅い。
80分にイングランドがBukayo Sakaのカットインからゴールを決めて同点。
選手交代とBukayo Sakaの得点で一気に流れと雰囲気がイングランドに。
そのまま 1−1で延長へ。延長もお互い決め手を欠いてPK戦へ。
PK戦ではManuel Akanjiが外しイングランドが全員決めてイングランド勝利。
逆にイングランド凄い。内容が酷すぎるのに前回同様勝ち上がることができている。内容と結果が両立していないのが面白い。スイスは良い組織で負けるのは残念。

Manuel Akanji

安定した守備からのManchester City仕込みの足元は良い。一気に前線へ送るパスなどでチャンスも作っていた。

Breel Embolo

まずは貴重な得点を挙げた。そして終始ポストプレーで貢献しようとしていた。毎回収められた訳では無いが前線の起点になっていた。ただこの試合ではファウルを取られがちだったのと気持ちが顔に出過ぎる。けど足も速いし体も強いので結構好きな選手。

Bukayo Saka

前半から何度もチャンスを作っていた。得点がありそうなのは彼からぐらいだった。後半は少し消えかけていて交代かなと思いきや圧倒的個人技からの得点は見事だつた。

オランダ VS トルコ

オランダは予想通り。Xavi Simonsトップ下気味の4−3−3か4−2−3−1。
攻撃時は凄い右肩上がりで右SBのDenzel Dumfriesがウイング並みに高い位置取り。右サイドのベルフワインは中央に搾り気味。
序盤はオランダが握ってトルコが守りを固めると言う形。トルコは5バックで守りを固めて攻撃では裏のスペースへ特にBarış Yılmazなどが走り込んで惜しいシーンを作れている。時間経過とともにカウンターやCKなどでトルコの方がチャンスを作っている。
35分にCKからトルコが決めて 1−0。前半はそのままトルコリードで後半へ。オランダも悪くはないのだがトルコは奪ってからの展開が上手くいっていて点を取られてしまった。

後半ウェグホーストをベルフワインと代わり投入。分かりやすい1トップタイプなのでクロスなどで起点になれる。Xavi Simonsがそのベルフワインと変わり右サイドに移動。
トルコはブロックを作り守りを固める。しかし前線のBarış Yılmazが結構起点になったりして1人で持って行けている。オランダは引かれた相手にも縦に入ったり深い位置まで行くシーンもあるので悪くはない。そんな中に70分にオランダが1点返し 1−1の同点に。
そしてその流れのまま75分にクロスからCody Gakpoか相手のOGのどちらかだと思うが決めて逆転。トルコは少し受けに入り過ぎてしまった。
最後はトルコの猛攻を耐え切ってオランダ勝利。
オランダ強い。先制されても後半からFWを入れて高さを出したり、シンプルにみんな足元上手く引いた相手にも縦パスを差し込んだりとチャンスを作れていた。個人技もありドリブルやシュートも持っているので中々の曲者。
トルコも良いチームで激しさもあり特にセットプレーなどはストロングポイント。ここで敗退は残念。

Tijjani Reijnders

パスで組み立てに参加しつつ機を見た前の持ち出しなど攻撃で貢献。守備でも運動量豊富でサボらないのも良い。

Cody Gakpo

好調を維持。流石に相手にも警戒されて1人以上で毎回対応されて毎回抜けていたわけではないものの、何度かカットインのシュートや縦に抜けてのクロスなど驚異。

Ferdi Kadıoğlu

この日も攻守において貢献。

Arda Güler

特に前半は良く攻撃に絡んでいた。下がって組み立てたり組み立てにも参加するなど良かった。

Barış Yılmaz

素晴らしい。というかあのVirgil van Dijk相手に一歩も引かずやりあい、むしろ局面局面では勝っていたと思う。攻撃の他のサポートが中々ない中でも体を張りキープしたり裏抜けで相手を押し下げたりなど1人で相手守備陣と戦っていた。

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