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EURO 準決勝&決勝 観戦まとめ

準決勝 スペイン VS フランス

前半は前回のドイツvsスペイン戦とは違い激しい入りではなくゆっくりとしたお互いの試合の入り方でフランスはミドルかローブロックで最初から守備重視の戦い方でスペインが基本的に持ってどう崩すかという感じ。
10分にKylian MbappéのクロスにRandal Kolo Muaniが決めて早速フランスが先制。
フランスは先制後もしっかり固める戦い方。スペインは中々テンポを上げられず中にも入れられない、なのでCBが出しどころ無くパスを回すシーンが多い。強豪のフランスがしっかりブロック敷いて守ったらそりゃ中々崩せない。
しかし20分にLamine Yamaln圧倒的個人技のスーパーミドルを決めて 1−1の同点。これはもうフランスの対応が悪いとかスペインの組織力が凄いとかではなく100%Lamine Yamalの個人技の凄さで奪った得点。
そのすぐ後25分にDani OlmoのシュートがJules KoundéにあたりおそらくOGでスペイン逆転。フランスがまさかの短時間で2失点は予想外。
その後はフランスがハイプレスでボールを奪いに行く場面も見れたが、戦い方はそこまで変わらずスペインが持ちフランスが守るという流れでそのまま終了した。
前半は良く言えば拮抗している。悪く言えばお互いそこまでリスクを負わず塩気味。

後半もフランスは思ったより前から圧力はかけない。スペインはリードしているのでそこまで急がずにゆっくり後ろから無理せず繋いでいく。特にリードしている状況でのRodri、Fabián Ruiz、Dani Olmoの中盤3人の安定感は凄い。囲まれても繋げるし失わないのでフランスは奪いたくても中々奪えず攻撃に転じれない。
フランスはボールを奪えず全体のギアいまいち入らずにダラダラ時間だけが過ぎていく。
リードしているスペインは回してそこまでリスクのあるパスをしないので相手からはイライラしそう。そして前回のドイツ戦では速い時間に両翼のLamine Yamal、Nico Williamsを変えてから攻め手を欠いた印象があったスペインはその反省を生かしてか今回は変更なく90分やらせている。
そのまま試合は2−1でスペイン勝利。お互い手堅い内容。スペインはリードした後は自分達のペースで繋いで試合をコントロールしていて、フランスは何がしたいのかイマイチわからず。攻撃も連携もそこまでないし全体の気持ちやギアを入れられずに不完全燃焼で負けたという感じ。強国の割には塩試合。

Aymeric Laporte

安定した守備からの正確な足下で繋ぎの一員で勝利に貢献。

Rodri

安定した組み立ての要因の1人。何と言っても足元の旨さと状況の判断が良くてまさに司令塔。心臓部。守備でも危ない場面でスッとさりげなくボールを回収したりして地味ながら凄い貢献。MVPの1人。

Fabián Ruiz

Rodri、Dani Olmoと共に中盤3人を形成し試合をコントロール。派手さはないものの繋ぎでミスなく組み立ててゲームをコントロールしていた。

Dani Olmo

調子の良さを感じる。出た試合に得点に絡んでいるしこの試合でも2点目を挙げた。リードしてからはしっかり繋いで貢献。

Lamine Yamal

この日1点目を挙げたのが最大の仕事。正直彼の得点がなければ試合は全く別の結果だったと思う。あの硬いブロックを素晴らしい技術で仕留めた。


Jules Koundé

攻守で良かった。守備では相手のNeco Williamsを完封し、Neco Williamsもイラついていたし時折オーバーラップからのクロスも惜しいシーンは多かった。動きの悪かったフランス選手の中でも良かった1人。

William Saliba

CBで安定した守備。モラタもほぼ完封していたしJules Koundéと並んで良かった。

準決勝 オランダ VS イングランド

オランダは基本いつも通り。最終ラインは右のDenzel Dumfriesが少し高めの右肩上がりで組み立ては3枚気味。中盤は24がアンカー気味でTijjani Reijndersが左Xavi Simonsが右の中盤。Memphis Depayはゼロトップ気味で結構下がる。
そして意外に前から行かずにミドル気味で構える形の入り方。逆にイングランドは前からプレスに行って最終ラインも高い。
で、Xavi Simonsが8分に強烈ミドルを叩き込み早速オランダ先制。
しかし17分にHarry Kaneが獲得したPKを自ら決めてイングランド同点。PKうま過ぎて笑った。
前半は‘基本イングランドペース。今日はこれまでの試合の中で1番内容も動きも良く。パスも繋がるしプレスもしっかり掛かってボールを奪えている。逆にオランダはミドルで構えてコンパクトな陣形で守ってはいるもののボールの奪いどころがいまいち分からず、ズルズル全体が下がり押し込まれる展開。奪えないし、攻撃に転じた際も相手のプレスを掻い潜れずチャンスも数少ない。 1−1で前半は終了だが内容ではイングランドが圧倒。パスを回しながら相手のゴールを脅かすシーンを何度も作れていた。逆にオランダはほぼ何もできず。奪えずに1分くらいずっと回されているシーンもあり良くない。

後半オランダは相手のCBにもプレスをかけてパスコースを消したり限定させることによって守備が良くなった。押し込まれる場所まで行かなくなり外回しで中に中々入れさせなくなった。前半は回されていた印象だが後半は回させているという感じ。しかし攻撃に関しては中々良い形を作れていない。逆にイングランドは前半とは違い外回しで決定的な場面は中々作れない。なのでお互い締まった緊張感のある展開。なので後半は中々動きが少なく延長かと思いきやOllie Watkinsが90分にゴールを決めてまさかの2−1でイングランドが勝ち越し手そのまま終了。

これまでで一番良い内容でイングランドが勝ち上がった。全体の動きも良くて勝利に相応しい。逆にオランダは守備的すぎて攻撃で中々良い形を作れず。せめて後半はもっと前から圧力をかけても良かったのではと思っってしまう。

Denzel Dumfries

PKを与えてはしまったもののその後Phil Fodenのシュートをライン上でクリアしたりCKで頭で合わせて惜しくもポストに当てたりと動きは悪くなかった。

Wout Weghorst

後半途中出場ながら自慢の高さを生かして起点になりポストやクロスに入り込んでパターンの1つになっていた。守備もサボらずプレスに欠けてくれる。

Kyle Walker

鉄人。右CBながら機を見てオーバーラップし攻撃でもどんどん絡んでいた。守備でも体を張り絞って埋めるプレーなど良かった。

Declan Rice

攻守に貢献。攻撃ではパスの起点でどんどん配給し守備でも危ない部分をしっかり抑えていて効いていた。

Kobbie Mainoo

特に前半はパスを配給しつつ前線に入り込んで惜しい場面を何度も作り出していた。

Phil Foden

バーに当てたり紙一重のシュートを何本も打っていてかなり脅威だった。それだけでなく間で受けて前進するなど嫌らしい立ち位置で起点にもなっていた。

決勝 スペイン VS イングランド

序盤は予想通りにスペインが持つ展開。イングランドは3バックでは無く4バック。そしてミドルからローブロックで受ける。スペインは奪われた後のプレスも早く素早く回収できているのでスペインのターンが長い。それと左サイドのNico Williamsがサイドだけでなく結構中に絞ったりして中と外を使い分けている。前半はスコアレスだったが見応えがある好内容。スペインとしてはボールを握り守備もすぐにプレスに行き奪えてもいるので良い内容ではあるが攻撃では相手のブロックを崩せる場面が無く決定機は非常に少なかった。
逆にイングランドは相手に回されるのは想定内で大事なところはやらせない戦い方はしっかり出来ていたのでプラン通りという感じか。

後半恐らく怪我?でかなり効いていたRodriが交代でどうなるなかなと思っていたら開始直後にNico Williamsが先制点を奪いスペインが1−0とリード。点を取ってからはスペースが出来始め前半よりもチャンスや決定機が多く出来てきた。スペインはスペースが空いてきた時には速攻でゴール前まで攻め込み、状況を見て落ち着かせてパス回しなど試合巧者ぶりな戦い方が出来ている。イングランドもOllie WatkinsやCole Palmerを投入して攻撃の圧力を増やしてきた。そしてその投入されたCole Palmerが73分に点を決めて 1−1で同点に追いつくも86分にオヤルサバルが点を奪い2−1と逆転しそのまま試合終了。後半特にイングランドが追いついた時間帯では雰囲気や勢いはイングランドがあったのでその時間に追加点を奪いきれなかったのは痛かった。逆にスペインは点を奪われた後は流石に後手に回ったものの終始試合をコントロールして結果優勝に相応しい内容だった。

Marc Cucurella

守備でも安定していたし逆転団のアシストのクロスも決めた。

Rodri

前半だけの出場だったがかなり効いていた。組み立ての攻撃での貢献は勿論危ない場面での守備対応など守備も素晴らしい。ここを抜かれたらピンチになりそうな場面や危ないシュートには必ず対応していて素晴らしかった。

Fabián Ruiz

特に前半は相手の圧力にも負けずにパス回しなどで上手さをすごい再確認した。奪われずにどんどん繋げていく技術は素晴らしい。

Kyle Walker

上下動が素晴らしい。攻撃場面でのオーバーラップでチャンスも作っていたし、そこから守備へ戻る速さも異次元。

Jude Bellingham

前半から中々サポートが無い中でも独力で相手を剥がして前を向き前線へ運んだり貴重な同点弾の際にしっかり収めてCole Palmerの得点をお膳立てするなど攻守に働いていた。

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