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ハノイの流行りを日本で追う話

ハノイ在住時、(日本人を含む)外国人を中心に絶大な支持を受けていた飲食店がある。先に断っておくがベトナム料理ではない。"フレンチタコス"という……少なくとも日本人にはあまり聞き馴染みのないメニューの専門店だ。

「そもそもフレンチタコスって何?」みたいな疑問は各自で何とかしてもらうとして(タコスと言いつつもブリトーに近いこととか)、生活圏にこの店があったばかりに、当時は1~2週間に1回は確実に食していた。注文用紙にてサイズ・具材・ソースなど指定していくのだが、自分の好みを探っていく(複数回注文する)うちに自然な流れで虜になってしまう。立ち位置的にはジャンクフードになるのだが、野菜分も多いため比較的ヘルシーに感じるのもポイントのひとつだ。ある友人に至っては、発作的に食べたくなった時に備えて余分に注文、冷凍庫に保管していたらしい。どんな症状だよ……(でも言いたいことは分かる)。

そんなフレンチタコスだが、先日夢の中にサプライズ出演してきた。日本へ帰国してもうそろそろ1年が経つ。久しくお目にかかってないそれを日本のどこで食べられるのかと調べてみると、何故か福岡と愛知の店が最初に出てくる。こっちはわざわざ『フレンチタコス 大阪』とか『フレンチタコス 関西』で検索しているにも関わらずだ。
……どうやら、日本でも最先端なようだ。

そうと分かれば仕方がない。せっかくだしWebサイトくらいは見てやるかと思い開くと……なんと、オンラインストアで注文が可能だったのだ!

初回ということもあり、1セットのみの注文。もしリピートすることがあれば、送料の兼ね合いから複数同時に注文したい。結構ばかにならないからね……。

数日の間を経て、ついに到着。早速開封してみるとこんな感じ。

チキン・ポーク・ビーフが各1個ずつ

いざ実食!……と思いつつ、同封されている作り方を見ると、まずは解凍の必要があるらしい。美味しく作るには、冷蔵庫に移して8時間以上待つ必要があるようだ。
今日は食べられないってことか……仕方がない、明日だ明日。

気を取り直して翌日。
釘が打てそうだったタコス(多分打てない)は釘が打てなさそうなタコスになった。これをフライパンで片面ずつ焼くか、もしくはオーブントースターで全体的に焼くかのどちらからしい。今回は後者でやってみる。

これが
こうなる

表面の焼き加減を見ながらオーブントースターを\ポン/と開けると、途端に皮のいい匂いが辺りに充満する。
今度こそ、いざ実食!……である。

大きめに一口頬張った直後

率直な感想としては、美味い。そして紛れもないフレンチタコスである。ただ、当時ハノイで食べたPeloのフレンチタコスと比較すると何かが足りない。焼き方で差が付くのか、それとも中の具材によるものか、あるいはPelo製には密かに中毒性のある魔法の粉でも入っていたのだろうか。
日本でもフレンチタコスが食せる有り難みは噛み締めたが、謎は深まるばかりだ。
まずは焼き方を検証しようと思う。フライパンで焼くなら蓋を閉じるのは必須だろうし、いっそオーブンレンジで温度管理という手もある。そしてオンラインショップで近いうちに再購入することも、自動的に決まった。

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