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デザイナーがプロダクトの方向性を決めるため、チームの短期集中ワークを設計した話

こんにちは。マネーフォワード ビジネスカンパニー所属のyuiです。海外拠点で開発を行う新規プロダクトのチームに所属し、SaaSプロダクトのデザインを担当しています🙋‍♀️

先日、プロダクトマネージャー(以下PdM)2名とデザイナーの私とで、プロダクト成長に向けた次の一手を決めるために、3日間集中して話し合いました!(マネーフォワードでは、このように関係者で集中して話し合う場を「合宿」と呼んでいます)
この合宿を通じて、現状と理想から、目指すべき方向性を明らかにし、プロダクトのロードマップを更新することができました🎉

今までこういった経験がなかったので、難しさもあったのですが、とても良い経験になりました🎉どのようにワークを設計・運営したかなど、振り返ってみます✍️


はじまり

私の担当プロダクトには、2名のPdMがいます。
1名のPdMは海外拠点に駐在し、もう1名のPdMとデザイナーの私は日本拠点で働いています。

今回のワークは、海外拠点ではたらくプロダクトマネージャー(以下PdM)からの「2月に日本に一時帰国するので、滞在中に合宿をやりませんか?」という一言から始まりました。もちろん「やりましょう!」と即答。3人でどんなことをやりたいか話し、以下の形式で実施することになりました。

・PdM2名、デザイナー1名の計3名が参加
・期間は3日間。それぞれに商談や他プロジェクトのMTGなど予定があるため、あらかじめ1日3〜5時間のワーク時間を確保
・オフラインで実施

普段のコミュニケーションはオンラインMTGやSlackがメインなので、オフラインで話す機会は滅多にありません。限られた3日間という時間が無駄にならないように、準備にも気合が入ります🔥

ワーク設計のプロセス

以下のプロセスで合宿で行うワークを設計していきました。

❶ PdMに合宿の目的とゴールをヒアリング
❷ 他プロダクトでの取り組みを調査
❸ 周囲に相談しながら何度も練り直す

PdMに合宿の目的とゴールをヒアリング

まずはPdM、今回の合宿の目的とゴールをヒアリングしました。

目的:
ベータ版リリース前後に、お客さまからいただいたご意見やご要望を整理し、プロダクト成長に向けた次の一手を考える

ゴール:
プロダクトが次に目指す方向性が明らかになった状態


他プロダクトでの取り組みを調査

目的とゴールがクリアになったところで、今回の合宿に適したアプローチを探ることにしました。

マネーフォワードにはたくさんのプロダクトがあります。
プロダクトごとに課題や業務が異なるため、プロダクトデザイナーがそれぞれのユーザーや業務を調査し、適したアプローチを取捨選択しています。

一体どんな…?と思った方は、ぜひジーラムさんの投稿をご覧ください!

様々なアプローチがあるなか、今回の合宿で行うワークを0から考えることは、今の私にとって難易度が高く、準備する時間も十分にないと感じました。
そのため、他のプロダクトで過去に取り組まれていたワークを調べ、その中から転用できそうなものをピックアップすることにしました。


周囲に相談しながら何度も練り直す

「どんな順番でワークをおこなうとゴールに近づける…?」
「このワークは別のカタチに置き換えた方が今のフェーズには合っているかも?」
など、考えながら、ワークの設計をはじめました。

最初から作り込んでしまうと、大幅な修正があった時に間に合わないかも?と不安も出てきました。まずはかんたんに構成案を作り、経験豊富なデザインマネージャーのジーラムさんにご相談することに。

かんたんな文章と図で構成をまとめ、フィードバックいただきました。

「この問いはこの順番のほうがいいかも」
「こんな手法もありますよ」
など、フィードバックをいただいて、それをもとに構成を修正し、ワークにも反映していきます✍️💭

並行して、理想に近づけていくために、PdMにも適宜進捗を共有し、フィードバックをもらいました。

これらの工程を数回繰り返し、無事にワークを完成させることができました🎉

ワークで利用したmiroの一部です。実施した後なので、たくさん書き込まれています。

このような経験のない私が、少ない時間でワークを設計することができたのは、他プロダクトのノウハウを活用できる環境があり、周囲に相談できる人がいたからだと思います🙏

ワーク中に気をつけたこと

いよいよ合宿がはじまり、有意義な結果を得るために、特に気をつけたことを紹介します。

❶ 必ず休憩を挟む
❷ 発言は書きおこす
❸ 少しでも疑問に感じたことはその場で確認する

1. 必ず休憩を挟む

ワーク中は必ず休憩を挟むようにしました。実際にワークが始まり、議論が長くなった時には「そろそろ休憩しませんか?」という発言もでて、リフレッシュしながら進めることができました。

2. 発言は書きおこす

発言はできるだけ書きおこして、議論を深める材料にしました。ワークを終えたあとも、結論だけでなく過程も含めて、振り返ることができました。

3. 少しでも疑問に感じたことはその場で確認する

発言の中で、少しでも気になることがあったら、そのままにせずすぐに確認するようにしました。全員が共通認識を持てるように、積極的に意見を出し合える場を目指しました。


ワークで難しかったこと

一方、3日間の合宿を通じて、難しいと感じた場面もありました。

❶ 予定通りに進まない
❷ 意見が発散してまとまらない
❸ 適切な問いが立たない

1. 予定通りに進まない

まずは予定していたタイムスケジュール通りに進まなかったこと。
意見や議論が予想以上に膨らんでしまったため、翌日のタイムスケジュールを調整しました。


2. 意見が発散してまとまらない

意見がたくさん発散され、まとまらない状態になったこと。
「今日は解散し、明日までにそれぞれ考えをまとめてみませんか?」と一旦解散し、翌日それぞれが考えたことを持ち寄ることで、議論が進みました。


3. 適切な問いが立たない

普段話さないプロダクトの長期方針について議論する中で、何を軸に決めればいいのか分からなくなってしまったこと。
そんな時、適切な問いかけができれば、PdMの隠れた思いや考えを引き出すことができたかもしれません。

このように合宿を通じて、これまでに無かった課題を見つけることができました!


ワークで、チームやデザイナーが得たこと

反省点もありましたが、無事3日間の合宿を完走することができました🎉
合宿を通じてチームで以下の成果を得ることができました!

・プロダクト成長に向けた一手を全員で考え、ロードマップを更新できた
・目指すべきものがクリアになり、チームの気持ちが1つになった

また、自分の中でもこんな変化がありました。

合宿の前後での変化

これらの成果は、自分の力だけで得られたわけではありません。PdMのおふたりが心強くリードしてくれ、様々な観点で考えられたからだと思います。おふたりには本当に感謝しかありません…!

3日間の合宿を終えた後のPdMのツイートを見つけ

思わず「くぅ〜〜〜」となりました。うれしい…

後日おこなった振り返りを通じて、今後も合宿を継続し、顧客理解を深める勉強会を実施することが決まりました。これからも、もっと楽しくプロダクト開発できる!というワクワクが1番の成果だったかもしれません🎉


さいごに

いかがでしたか?
これからプロダクトチームを前に進めたい思っている方、経験が少なく不安を感じている方に、少しでもお役立てできるとうれしいです。

さて、マネーフォワードではUIデザイナーを積極採用中です!ちょっと話を聞いてみたい人という方も、どうぞお気軽にご連絡ください。


それではまた次の投稿でお会いしましょう🙋‍♀️


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