誰もが漠然とした悩みを抱えてる
ばあばの車に乗るといつもラジオが流れてて、昼の11時になると「電話でお悩み相談室」が始まる。
リスナーさんの相談を生電話で聞くコーナー。
そのラジオの主さんは誰か知らないけど、人生の酸いも甘いも経験してきたようなお年の声。そして弁護士やカウンセラーが日替わりで一人登場して、主さんと一緒にアドバイスをしてくれる。(毎日やってるかは知らない)
私とばあばはそのコーナーが好きで、始まると音を大きくして聞く。
第三者から聞いたらなんでそこで悩むの!?と言いたくなる相談が多くて、その相談に対しての主さんのアドバイスが時々辛辣で申し訳ないけど笑っちゃうとこが好き。
昨日のラジオでの相談者さんは、15歳の女の子だった。
年齢層の高いラジオだと思ってたのでびっくりしながら聞いてると相談の内容はこうだった。
【小学五年生の頃から勉強や集団で過ごす生活についていけず、不登校になりました。現在中学三年生で、普通の公立高校に行こうと思い勉強を始めているけどなかなか出来ず、そんな自分が嫌です。どうしたらいいですか?】
声だけだと、中学三年生とは思えないほど受け答えがしっかりしていてすごく大人な感じがする。だけど相談内容はしっかり中学生だ。
主さんが細かく質問をしていくと、家庭環境が悪い訳ではないこと、いじめなどはなく広く浅い交友関係ならあること、学校には午後だけ行って特別教室で勉強してること、などが分かった。
それを聞いて主さんがその子に質問した。
「結局どういう相談なんですか?」
15歳の女の子になかなか辛辣。
家庭環境含め人間関係の問題は特になく、勉強できる環境も整っている。高校に行きたいなら勉強はやるしかないし、行動するしかない。
でも分かるの、そんなの分かりきってることだよね。
学校に行けなくて人並みの学生生活が送れてないこと、やらなきゃいけない勉強のこと、高校や将来のこと、できない自分のこと。多分きっと、そんな沢山の漠然とした悩みや不安が詰まった「どうしたらいいですか?」なんだと思う。
何をどうしたらいいかなんてなんとなく分かってる。知りたいのはこの不安の取り除き方、もやもやした暗い気持ちから抜け出す方法。それを自分一人じゃ見出せなくて、どうしたらいいか分からなくて、でも辛くて、他人に助けを求める。
その子へのアドバイスは時間がなくて聞けず、何を言われたのかは知らない。ただ、気持ちが楽になる言葉もらっていたらいいなと思う。
誰もが漠然とした悩みを抱えている
私はそのラジオを聞いて思った。そして心が少しホッとした。みんな同じなんだ。みんな分からない悩みを抱えて生きていて、どうにかしようともがいてるんだ。生きやすい自分になるために。
私たちは、漠然とした悩みを抱えて生きている。だからせめて、そんな自分を責めないで悩みと向き合おう。どこかにいる誰かも今きっと悩んでるから、一人じゃないから。