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午前4時半

ずっとずっと考えている。嘘。気がついたら検索ボックスに打ち込んでいるだけだし、夢の中にまで出てきているだけだ。本当はもう考えなくないし、見たくもない。

午前4時半に目が覚め、携帯を開くと幼稚園生が10段の飛び箱に挑戦している動画が流れてきた。一人目、失敗。二人目、失敗。三人目、失敗。四人目、失敗。五人目、お尻が引っかかりながらもなんとか成功。六人目、成功。七人目、綺麗に成功。気がついたら泣いていた。なぜか涙が出る。これは何の涙なんだろうと思い、ベットから起き上がりベランダに出る。バネが飛び出ているベットだから、背中が痛い。肩も痛い。午前4時半の暗さってこんなものなのか。夜中だと言われれば「そうだね真夜中の景色だね。」と言うと思うし、午前4時半だと言われれば「ああそうなのか。」と思うぐらいの、特徴のない暗さ。聞いてほしい話が沢山あって、思わずあの子に電話をかけた。最後のコールまで待つのが苦しくて、5コール目で電話を切る。そうだ、今は夜中じゃなくて午前4時半なんだ。ブラジルの人以外起きているわけがない。仕方がないから、あの子に話したいことをぼそぼそと声に出してみる。こうやって気持ちを音にして外に出すこと、いつぶりだろう。「あーあーあーあー。あ!あ!あ!!」私はちゃんと声が出るんだよかった。改めてあの子に話したい内容を整理しようとすると、今地球の反対側で生きているブラジルの人々の生活が脳裏にチラつく。今じゃない。今、ブラジルいらない。いやでもブラジルのこと考えるほうが楽しいのかもしれない。なんか元気が出てきたな。今日の朝ごはん何にしよう。でもまだ4時半だから一回ラジオ聞いて寝るか。次起きた時にはもう泣かない。おやすみ。

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