ひと粒ずつ

キュービィロップはひと粒ずつ食べるか、ふた粒一緒に食べるか論争。

ちなみにキュービィロップは小さな立方体のキャンディが異なる味でふた粒ずつ個包装されているキャンディのことで、幼い頃に10連あべっ子ラムネと同じくらいお世話になったお菓子である。
お菓子は一個という制約があった当時の自分からすると、一個分でふたつの味が楽しめるなんて、実はあんた魔法が使えるんやでと言われるのと同じくらいわくわくしたものだ。

久しぶりにお店で見つけ、普段キャンディは食べないくせに嬉しさのあまりレジを通してしまった訳なのだが、そう言えばいつだったか’’キュービィロップはふた粒一気に食べるもの’’という記事を見たのを思い出した。
私はその発想自体待ち合わせていなく驚きだったのだが、折角だし気になったのでやってみた。

けれど、結論、私はやっぱりひと粒ずつ食べるのがいい。
いちご味だ!ぶどう味だ!と逐一報告しては、宝物のようにゆっくりと大切に、母の自転車の後ろで風を感じながら味わうあの時間が好きだったから。
今となっては味わっている時間の分だけ、そんなうろ覚えの心地よく温かい記憶を想い出せるから。
そして、大切な人とひと粒ずつ分け合いっこする事ができて、おいしいねって笑い合う尊い記憶がまたひとつ増えるから。


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