わたしにとっての1/fゆらぎ音

「お気に入りの映画の音声」
作業時のBGMとしてお気に入りの映画を流す。時折、無意識に映画に合わせて台詞を発していることがあるが、集中はしている。はず。

「夜中の遠くの電車」
人通りがなくなって静まり返った夜の街に響く、少し籠ったような遠くの電車の音を子守唄にする。開け放した窓から入ってくる少し熱の覚めた夜の香りがする風に優しく頬を撫でてもらいながら。

「夜明け前の新聞配達のバイク」
ふと目が覚めてしまった時に遠ざかっていく音に比例してまた深い夢の世界に連れて行ってくれる。しかし、徹夜で作業している時も夢の世界へと甘く誘ってくるので要注意。

「まな板と、包丁と、ガスコンロ」
朝の布団の中で、夕方の昼寝をしていたソファの上で聴く、世界一優しい目覚まし音。今日の味噌汁の具はなんだろう。

「正午の時報と道路交通情報」
具合が悪くて学校を休んだ日、薬やら食材やらの買い物に行く母が寂しくないようにとつけてくれるラジオ。抑揚のない女性の声とジングルは不思議と安心感があって、時々恋しくなる。

きっと本来の1/fゆらぎはこれらの音波には含まれてはいないのだろうけど、私だけが感じられる、耳をすり抜けていくのではなく包むようなゆらぎが愛おしい。

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