暮らしとか、生きるとか

キリキリとした音に脅されて目を覚ます。
数字や単位に縛られて、心まで覆い隠す鎧を纏って。
時間の許す限りブルーライトを浴びる。
なんとなく着替えて、なんとなくお腹を満たして、なんとなく話して、
なんとなく、なんとなく。

今日が明日も、何年後も、何十年後も続いていくと勝手に思って、「やらなくていいやらなければいけないこと」を順に片付けながら、それまでのつなぎの日々を無難にやり過ごす。

生活ってなんだっけ。生きるってなんだっけ。

汚れを知らない空気が身体中を巡り、目を覚ます。
天候と、自分自身と話し合ってお腹を満たし、心地の良い服を身に纏う。
必要最低限の食糧を育て、住処の手入れをする。
人と心から交わり、時々息を抜きながら丁寧にていねいに。

自分を取り巻く環境は日々変化し、2度と同じ日が来ることはない。
うまく行ったこと、うまくいかなかったこと、悔しい悲しい楽しい嬉しい。
美しく移ろう日々と自分を大切に記憶に綴る。

明日、明後日、数ヶ月後にここで立っていられるように。
単純で最小限の生きるための暮らしをしたいんだ。

そんなことを思いながら、理想と現実の間で今日も必死に疲れて悩んで、だけど楽しく心の底から笑って暮らしている。

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