名曲喫茶ライオン

そろりそろりと薄暗い2階の前方窓側の席へ。
小さなテーブルとなんだか電車に乗っているような椅子にわくわくする。
僅かに開いた窓の隙間からは雨の匂いを含んだ少し冷たい風が忍び込み、心地よさをに思わず瞼を閉じた。

ぽつぽつとスピーカーから流れる、星屑のようにキラキラとしたピアノの高音と交わった雨の音は、温かくほろ苦い珈琲にはぴったりで。

雨を好きになるカケラがまたひとつ、私の心に波紋をつくる。

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