夜の霧

霧がかかった夜は、森の香りがする。

辺り一面アスファルトのはずなのに、土の濡れたにおいが濃くまとわりつく。

信号や車のライトをぼんやりと滲ませて、いつものなんて事ない風景を少し幻想的に魅せてくるから、なんだか夢うつつで。

そんな気も知らずにゆらゆらと漂う霧につられて、わたしもゆらゆら、くるりと漂い舞ってみたり。

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