甘い蜜の花束

あたたかい風にのって、ぶわっと濃い蜜の香りが鼻先に纏わりつく。

ふと目を横にやると色とりどりの乙女たちが芽吹いていて、

ぽかぽかお日様ときらきら水滴でおめかしした私たちを見て!と言わんばかりに輝いている。

可愛らしい姿に反して甘く誘惑するような蜜の香りを身体に染み込ませると、とろとろとろけ出してしまいそう。

そんなまどろみに身を任せて、君が待つところへと足を進める。

わたしの体温でより濃くなった気がする蜜の香りを早く届けたくて、そんなわたしが君には何色にみえるのか気になって。


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