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恋人から花束をもらうまで


「私に花束贈ってみない???」
「とっておきの笑顔見れるよ!?!?」

3年以上続けてる、恋人への花束攻撃(おねだり)。どうしても、花束がほしい。花瓶に飾られたお花たちを見て「これは彼がくれたお花だ」と心を躍らせてみたい。

奥手な彼は、花束を贈ることに抵抗があるらしい。これまでずっと、冴えない反応で流されてきた。気持はよく分かる。奥手な男性にとって、花束は最もハードルが高い贈り物なんじゃないか。

お花屋さんを調べて知識がないままお店に向かい、花束を注文する。完成されたお花を抱え、私のもとへ向かう。

最大の難関は、花束を渡す瞬間だ。なんて言って渡すのが正解なのか。花束がほしい私が想像しても、100点満点のセリフが見つからない。

だから、花束をくれない恋人に不満があるわけではない。むしろこれは「恋人から花束をもらう」という、私の挑戦だ。

自分の願いを可愛く伝えられる人でありたい。そしていつか「花束を贈りたい」と思わせるような魅力溢れる女性になりたい。

この2つの想いから花束攻撃を続けてきた。だから「花束がほしい」と伝えられた時点で、実は4割くらい満足している。残りの6割は恋人の心が動いたときに満たされるだろう。

最初は困惑していた彼も、今では「車を買ったら届けられるね」と前向きに検討してくれている。いよいよこの願いが現実味を増してきた。

そうなると、今度は花束をもらったときのリアクションを考えないと。冒頭で言った通り、私は「花束をもらった私の笑顔はとっても可愛い」とハードルを上げすぎている。

……どうしよう。花束を抱えながら3回転くらいしようかなあ。2回目、3回目とお花を贈りたくなるくらい、可愛く喜べたらいいなあ。



SNSには恋人からもらった花束が溢れていて、羨ましくなることもある。花束をスマートに贈れる人はとっても素敵だ。一方で、花束のプレゼントに抵抗がある奥手な男性も少なくはない。

私と同じように「恋人から花束が欲しい」と思いながら諦めている人も多いのではないかと思い、noteに書くことにした。

叶うまで、伝えてみる。奥手な恋人に「花束を贈ろう」と思わせられたら、もっと自分を好きになれると思うから。


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