脆い、黄土色の日

昼、竹内結子さんのニュース


昔mixiをやっている時にふと、生きる事について好き勝手書いたことがあった

その時の感情で書くからもう忘れてしまったけど、決して優しい言葉を並べた訳ではないのは覚えてる

そもそも優しい言葉なんて世の中に溢れすぎていて書く価値なんて無い

どうせ誰かが書いてる

せっかく書くなら価値のある言葉を書きたい、イキってたであろう当時の私はそう思っていた気がするからまぁ偏屈な言い回しで書いたに違いない

人間の本質なんてそうそう変わるものでも無し、今も変わらない生意気な部分は兼ね備えてるのは自覚してる

そもそも「生意気」というのはいつまで使えるのだろう?年齢や能力に対して出過ぎている事を指す…幼稚な自分は永遠に出過ぎる気がする、むしろ過剰に出過ぎて気付けば前の人の後ろに回ってしまう気すらする

さて、こうやって話がすぐに逸れ叱られる


ヒトが生きるというのは難しい

本来動物は自分の命を全うし次に繋ぐ事が全て、けれどヒトは生き方に「意味」を見出さなければいけなくなってしまった

楽しい事や嬉しい事がわかる特殊な動物である半面、楽しくない事や嬉しくない事もわかってしまう

賢くなりすぎたよ


昔「黄土色の日」に遭遇した事がある

子供達の歌い声も、車の走る音も、人の話し声も、青い空も、心地よい風も、時間も、光も、温度も、全てが自分をすり抜けていくような感覚

なんていうのかな、なにひとつ響かない

無とか、真っ白とか、そういうのに近いのかもしれないけど、決してそんな綺麗な感じではなく言うなれば黄土色

全てが黄土色、自分自身も黄土色、もうなんというか全てが幻想で自身も個体ではないというかそんな感覚になって、でもどことなく万華鏡の世界のようなキラキラした感覚もあって、なんとなく不思議な世界だった

異世界に居るとか、特別何か変わったことが起きたとか、そんな事全く無いごく普通の1日だったはずなのに

その時1つだけふと、あぁなるほどこれが死を選ぶ日なんだなって、どうか生きて忘れずに覚えておいてくれよ自分って思ったんだよね

なんというか…「当たり前に生きる」ってルールを失ってしまうっていうのかな、ひとつひとつの出来事に対してなんの感情も生まれない、生きる事や死ぬ事に対しての喜びとか恐れとかそういったすべての事が何一つ定まらずなんとなく「脆い日」があって、ヒトはこういう日に死を選ぶんじゃないかなと思った

怒りとか悲しみとか痛みとかそういう感情で思い立って…という人も居るだろうけど、一番怖いのは制御の効かない「黄土色の日」な気がする

普段から沢山の事で頭をフル回転させていて、勉強だけじゃなく人付き合いとか仕事の事とか家族や友達の事もそうだけど、答えが出なくて沢山分岐させてアレじゃないコレじゃないと沢山沢山考えてる人が、ふとした時間が出来ると急にやってくる気がする

今思えばどうでもいい事で何手も先回りして相手の事を考えたり仕事やお金で困ったり、特に苦しい日々を過ごしている自覚なんて全く無かったのに、休みの日の朝に急に黄土色の日がやってきた

でもその時「死ぬなら明日にしよう」って思ったんだよね

明日までこのまま過ごしてみてもいいかもって、ちょっと実験しようって持ち前の好奇心が少しだけ働いてくれたんだよね

最初はこの気持ちを紙に書こうかなとか思ったけど、紙を探す気もペンを持つ気も起きず、少しでも動いたら飛び降りてみたくなるというか本当に脆い感情が強くなっていた

その後の事は全然覚えてないけど、生きてるからまあ何とか乗り越えたんだろうね

でもあの時の黄土色の景色と何一つ響いてない自分の気持ちは何故か記憶にある


もし黄土色の日が来てしまったら、まずはとにかく明日にしようって逃げて欲しいし、とにかく出来るだけずっとずっと先延ばしにしてみて欲しい

ラジオが面白かったとか、パンが美味しかったとか、そんな些細な感情で日常が楽しく思えたりもするし、浮き沈み激しい周りの人生と比較したり期待したりしないで、小さな変動の中で生きてみても良いんじゃないかなって思うよ


昔はなんて書いたのか忘れたけど、好き勝手書いていたmixiに知らない方から非公開メッセージを頂いた

「自殺をやめました、ありがとう」と

もっと文章は色々と書いてあったけど、その方から救われたとお礼メッセージを頂いた事でとても嬉しい気持ちになれたし、むしろ私自身も救われた部分もあった

人にお礼を言えるって、こんなこと言うのは失礼だけど生きるべき人だと思う

その方すぐmixi辞めてたから、もしかしたら冷やかしだったかもしれないけど嬉しかった、嬉しい冷やかしだった


人が生きるって事は、自分と自分以外の誰かを救ってるんだろうね

もし黄土色の日がやってきたらとにかく先延ばしにして逃げて、Twitterやブログ等で日記書いたりしてみて欲しいな

それによって救われる人が必ず居るはず

死のうとしてたのに人救っちゃうなんて、もうそりゃスーパーヒーローだよね、うんうん


本当はもう少しネタを用意してからコツコツ始めようと思っていたけど、余りにも衝撃なニュースだったからつい書き始めてしまった

生きる事につまずく事って多々あるし、自分の人生も決して成功してるとは言い難いけど、上手くいかない人生こそなんか面白いし〜って負け惜しみしながら一緒にもがき生きましょう


と言うことで、宜しくお願いします

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